2017 News and Updates @ Anri Morimoto

8/17 そろそろ人工知能の真実を話そう』って書評にあったから読んでみた。シンギュラリティ神話が遅延する終末予告に似ていて、グノーシス的な黙示論と霊肉二元論であること、ウェブ系巨大企業の協賛は不安に駆られた宣伝だ、などの点はまあいい。解説者の「一神教」云々は放っておきましょう。いちばん知りたかったのは、「AIは自律できるか」という問いで、「選択の基準は自発的には生じないから、結局強化学習でも自律は不可能」というあっさりした答え。それでいいのかな。
8/11 んー、何かちょっと変だな。「チンパンジーがじゃんけんを理解した」(京大霊長類研究所)って、単にいくつかの組み合わせパターンを記憶して条件反射をしているだけで、じゃんけんのルールを把握して適用しているわけではないように思う。サールの「中国語の部屋」と同じです。ルールを理解しているなら、10人のじゃんけんで勝ち残りを認識するとか、別の認定方法があるでしょう。といっても、専門家のみなさんなのだから、こんな疑問は当然想定済みのことだろうけれど。
8/5 オープンキャンパスで「心を耕すリベラルアーツ」の話をしました。参加者の中に、わたしが昨年の早稲田でした GGJ の話を覚えている高校生がいたのはびっくり。誰もがかけているメガネの話と、秘密のケンミンショーの話です。かと思うと、11月に話す「人工知能と人間に固有な知」の話をもう期待している高校生もいました。みんな熱心だね。来てくれてありがとう。来週8/12が今夏最終回。
7/31 なつかしい。「カメダは今も相変わらずでしょうね」がキーワードになる松本清張の『砂の器』。そんなことぜんっぜん覚えてなかったのに、駅長さんがやってる蕎麦屋というのでお昼に入ってみたら、何とそこがあの有名な亀嵩駅でした!あまりになつかしかったので、この小説のことをよく話していた高校時代からの友人を訪ねることに。数えてみると、これも16年ぶりでした。
7/22 毎日暑いですね。学習院大学(文学部)の入試問題にわたしの文章が使われました。「ベストエッセイ2016」に含められていた短文ですが、日本語の試験らしいので光栄なことです。それから、昨年末に大学教育学会で話した内容が文章になりました(「その他」ページ「大学関係評論」参照)。
7/15 オープンキャンパス。先日の日経新聞(7月10日)「学生納付金だけに頼らない」という国際基督教大学日比谷学長の記事をぜひお読みください。ICUは、基金をもつ日本に数少ない大学です。その運用収益と、キャンパスに作った太陽光発電事業の収益で、奨学金を充実させています。学生は、卒業までに一人あたり300万円を上乗せした教育を受けるのです!こんなお得な大学は他にありません。
7/10 Wedge Infinity というオンライン雑誌がありますが、ずーっと昔にやったライフネット生命の出口治明会長との対談が、4月に出ていたのに気づきませんでした(「その他」ページ)。校正まではしたのですが、出たのは知らなかった。。。大学とリベラルアーツ、偏った入学者選抜、不合理な日本の「就活」、子どもの成長と読書。こういう大胆な改革の提案が企業側からどんどん発せられて、大学と企業の本来的な関係が発展すればいいな、と思います。
7/5 今朝の朝日新聞「耕論」に「パリ協定へ背向けた米」というインタヴュー記事が載りました(「その他」ページ)。先月末に掲載の予定でしたが、都議選絡みで少し遅れました。パリ協定離脱は、アメリカ政治に特徴的なパラノイド陰謀論の一表現だ、という話。米本昌平先生とREINAさんのコメントと合わさり、とてもバランスのよい議論に仕上がりました。
7/1 矢内賢二『ちゃぶ台返しの歌舞伎入門』が出ました。ICUに移られてからも精力的な活躍ぶりで、学生にも人気があります。歌舞伎ですからビジュアルも多いし、「女方」の歴史と日常とか、面白い話ばかり。「寺子屋」の段は、実はアジア神学の真骨頂「神の痛みの神学」の典拠になったものです。ついでに、しばらく前に書評が出ていたマキューアンの『未成年』も面白かった。大人になること、信仰と自律など、考えさせられます。専門書並に難しいのに訳もいい。どちらも新潮社刊。
6/28 小説トリッパー』(朝日新聞出版)に連載している「権威の蝕――正統の復権は可能か」の第6回が出ました(「論文」ページ)。ポピュリズムの宗教学的な分析と、全体を僭称する部分のレトリックとしての異端。この雑誌、最近は金原ひとみや綿矢りさなど文芸小説ばかりで、評論が少なくなってしまいました。ある人に献本したら、題名に「ス」がつかないだけマシだ、って。
6/25 婦人公論』(6月27日号)に大宅映子さんが「お二人が愛を育んだICUの精神とは」という文を書いています。ICUのカップルはそのまま結婚に至るケースが多い、それはキャンパスが世間から隔絶されているからだ、というお話。さすが7期生の大先輩。歴史と経験に基づいていて説得力がある。ついでに、『ここが!だよICU』も紹介しておきます。
6/20 今朝の日本経済新聞「複眼 Opinion」に「偽ニュース どう戦う」というインタヴュー記事が載りました(「その他」ページ参照)。フェイク・ニュースが氾濫するアメリカの精神史的な背景を話しましたが、短いコラムの中によくまとめてあります。新聞はまず、大統領の私的ツイッターを引用するのをやめてほしい。ツイッターは、発言の機会をもたない一般人が声を上げるためのもので、大統領は公式発言をする権力と機会をもっているのだから、きちんとそこで検証した責任のとれる発言をし、メディアもそれを取り上げるべきです。
6/17 ピューリタニズム学会(青山学院大学)。池内恵さんをお招きしてイスラム寛容論とピューリタニズムの寛容論との比較検討。比較のためには共通の分母が必要だけれど、今回はまだ「イスラム教って**なんですか」みたいな質問から抜けきれず、ベースラインが十分に描けていない感じ。それと、寛容論はいまだに近代主義的な誤解に満ちている領域だということがわかりました。やっぱり次はこれを書き直さないと。
6/10 ヒルビリー・エレジー』を読むと、アメリカの田舎(ケンタッキーやオハイオ)が都会とはまったくの別世界だということがよくわかります。『われらの子ども』も同じテーマだし、他に翻訳されていないけど、The Politics of Resentment (Wisconsin), Strangers in Their Own Land (Louisiana) も同じ。人種問題より深刻な貧困とドラッグと家庭崩壊による希望喪失。意志力崇拝の裏面。ポスト真実の源泉。
6/3 自分も卒業生で、ICU男子を夫にもつ2人が答えてくれました。「旧来のジェンダー・ロールにはまらない女性たちを受け止められる」「分厚い学問書や昔の小説を読んで楽しくやりとりできる」「勉強でも戦友」「できる女性が罪悪感をもたずに話せる」「人付き合いはそんなに上手くない、長いものに巻かれろが苦手、ロジックで我を通しやすい」「でも自分を超える何かがあり、世の中はロジックだけではないことも知っている」・・・単に自分の夫を自慢しているだけみたいな。要するに「彼らの成長は女子のおかげ」だそうです。
6/1 なぜICU男子は女子にモテるのか」という記事が President Online に掲載されています。女子と人事部にモテる理由を、大学のカリキュラムやリベラルアーツという学びの形態から(かなり強引に)解説しています。書いているのは卒業生男子らしいが、母校のことをこんなに褒めるって、嬉しいけど、やっぱりICU生ってちょっと変。そもそも、女子側の意見も聞かなくちゃね。もしかしてまったくの誤解だったりして。
5/27 不識塾で講演と討論の一日(「講演」ページ)。午前は塾生の発表を聞きましたが、課題図書とも向き合ってトランプ政権下のアメリカをよく理解できており、さすが企業のスター役員の実力を感じました。帰宅して不識塾のパンフレットを整理していたら、「設計主義」についての中谷塾長の文章があり、自分が話してきたアメリカの意志力崇拝論と重なっていました。
5/18 尚絅学院(仙台)でお話(「講演」ページ)。わたしの卒論学生がちょうど教育実習中で、あちらで一日お世話になりました。高校生は800人、中学生は80人という規模で、ずっと女子校だと思っていたら、少し前に共学化していてびっくり。男子生徒のみなさん、元気な女子たちに圧倒されずにがんばってね。それから、仙台土産のおすすめは「喜久水庵」の「きく福」に決まり。おいしかったよ。
5/15 同志社大学良心学研究センターで「建学の精神」について(「講演」ページ)。先日の新入生リトリートの概要を話し、世界人権宣言とエレノア・ルーズヴェルトと ICU の関連を話しました。ICU はここで戦後の世界史の舞台に乗っています。「良心学」というのは、日本でほとんどなされていないし、大学も企業も関心を払わないけれど、非常に意欲的な研究です。
5/10 昭和女子大学の「女性教養講座」(「講演」ページ)。人見記念講堂で1,400人も集まりましたが、みなさんよく聴いてくださり、あんな大会場なのに質問も熱心で充実したものばかりでした。教務部長の井原先生は私大連でもよくお会いしますが、経済の八代先生がいらしたのはびっくり。ICUから移られてもうしばらくになるのですね。
5/5 また『反知性主義』が増刷になりました。これで14刷、3万部を超えました。ヨーロッパの選挙でポピュリズムの伸張が焦点になっていますが、反知性主義とポピュリズムは兄弟のような近親関係です。左欄の WebRonza をご参照ください。ちなみに、わたしが引用した本(ミュラー『ポピュリズムとは何か』)は邦訳が出たようです。
4/27 学生との読書会で、猪木武徳『自由の思想史――市場とデモクラシーは擁護できるか』(新潮選書)を読むことになりました。宗教学・経済学・法学・国際関係論などの多様な分野の学生が、2年から4年まで集まっています。春学期中に読み終えるつもりなので、興味のある人は連絡してください。
4/20 「フォーラム21」でお話(「講演」ページ)。卒業生ばかりの気さくな会で、食事もワインもうまかった。代表幹事が大宅映子さんなので、昨秋「大宅フォーラム」で話したことを繰り返すわけにもゆかず、ポピュリズムのことを話そうと思っていたけれど、乗りのいい聴衆で大いに楽しみました。ネットで見ると、Forum 21 という名前の会は他にもいくつかあるらしい。
4/18 外資系証券会社での講演会(「講演」ページ)。二人目の講演者は渡辺靖先生でしたが、その後のアトラクションは、何と歌手のANRIさんでした。たぶん有名な曲なんだろうけど、わたしは全然知らないものばかり。二人のあんりに囲まれて、渡辺先生もさぞやりにくかったことと思います。
4/17 リベラルアーツ研究会(日本産学フォーラム)で野家啓一先生のお話。リベラルアーツは社会の中での自己認識だ、という結論には大いに共感しました。ところで、ワインバーグの「トランスサイエンス」の定義には、存在から当為、事実から価値、分析から総合への飛躍が含まれているように思います。科学で答えられないのは当然でしょうが、それ以前に、科学に問うっていうところが無理です。
4/16 今年はずいぶん遅いイースターですね。新入生のみなさんも、そろそろ慣れた頃かな。先日朝のNHK番組で、ICUの新しい寮のことが取り上げられました。日本の大学では、キャンパスに寮があるのはとても貴重なことです。それから、今学期も読書会を始めることになりました。月曜夕方です。興味のある学生は連絡をください。
4/10 武蔵大学の2017年度入試に、拙著『反知性主義』が使われました。香蘭女子短大の2017年度入試に、『文藝春秋 2016年の論点100』に書いた文章が使われました。新潮社の「売れてるトップ3」という50周年フェアで、今度は黄色の帯になるようです。
4/4 今朝の朝日新聞 WebRonza 欄に、わたしの書いたものの紹介が載っています。先日書いた民主主義とポピュリズムの話です(左欄参照)。最近は新聞を読む人が少なくなったので、せっかく書いてもなかなか注目してもらえません。ポピュリズムの蔓延は、人びとの社会参加や道徳感情の爆発的な表現ですが、それは伝統的には既成宗教が担ってきた役割です。
4/1 今日ICUに入学されたみなさんとそのご家族に、ニュースを一つ。THE Times Higher Education がはじめて日本版のランキングを発表しましたが、ICUは全大学中15位でした。国立大学が上位を占めていますが、私立は早稲田10位と慶應11位が入っています。ICUは私立では3番目ですが、小規模の大学としては例外的に高い評価です。みなさん、素晴らしい大学に入学おめでとう!
3/30 すごいな茨城県って。お米でも野菜でも景観でも「日本一」と自称するものばかり。「ジオパーク」というのに行くと、な、何と、茨城県を46億年前の銀河系の成り立ちの中に位置づけてあるのです!
3/24 朝日 WebRonza に二つ目の原稿を書きました(左欄参照)。オランダ総選挙の結果から、民主主義とポピュリズムの関係を探ったものです。反知性主義と同じく、ポピュリズムの熱気を理解するには宗教的な正統性感覚の表出を理解する必要があります。最近こういうウェブ媒体に書くことが増えました。紙媒体の論文は書いてから出るのに3ヶ月もかかり、時機を逸してしまうからです。
3/20 小説『トリッパー』に連載中の「権威の蝕」第5回が出ました(「論文」ページ)。異端は高貴で、正統は凡俗だ、という話。オリゲネスとペラギウスから、現代民主主義の酩酊へ。それから、昨年春に行った「ジョナサン・エドワーズ国際学会(東京)」の開会スピーチが文章になりました。よく見ると、ICUのエドワーズセンター国際学会のアドレスは中国語のようです。やるね宗一君。
3/12 今日の朝日新聞書評欄「ひもとく」に大澤真幸氏による拙著の短評が載っています(「著書」ページ)。もう2年も前に出た本なのに、ありがたい。「ヨーロッパとアメリカの差違の歴史的起源」として「キリスト教のアメリカへの移植による変質」を挙げ、その「最終産物」としてトランプ氏を見る、という読みは正しい。書影も出ていますが、最新の「トランプ大統領を生み出したイデオロギーの根源」というド派手な帯は取り除かれています。本の中身そのもので勝負、という感じでいい。
3/6 東京工業大学で「リベラルアーツ研究教育院」の研修会(「講演」ページ)。昨年始まったばかりの東工大リベラルアーツ。参加教員はとても意欲的で創造の息吹が感じられます。ICUとは規模も目的も異なる大学ですが、リベラルアーツの今日的な意義については深く共感できます。こういう話はむしろ集まったわれわれ以外の教員にこそ聞いてほしい、というお気持ちもよくわかる。札野教授とは第一男子寮時代からの付き合いです。
3/1 BSスカパー! の「ニュースザップ」に出演(「その他」ページ)。今日はトランプ議会演説が話題でした。アーサーさんとはこれで3回目ですが、今回も "The Cardiff Giant" の発掘大騒動の話など、いつもぶっとんでいて盛り上がります。神田愛花さんにビキニパンツの話を続けるので「セクハラになりますよ」と言ったら、「いやスカパーって深夜番組はみんなそうだから」って。
2/27 日仏会館でポルティエ教授(フランス国立高等研究実習院)の講演「フランスにおける国家と宗教――ライシテの軌跡」のディスカッサントを務めました(「講演」ページ)。伊達聖伸先生の学際的比較研究の一環。講演後の日本料理店では、わたし以外フランス語の会話が自由な方ばかり。それでも同業者的な実感があるのは、フランス研究者には思想系の人が多いからだということに気がつきました。アメリカ研究だと、何となく政治経済や移民論が多くて疎外感があるけど。
2/20 さきほどNHKの「ニュースウォッチ9」に録画で登場しました。「トランプ政権1ヶ月」というタイトルですが、金正男氏暗殺の続報で少し短くなったようです。先週金曜日に大学の副学長室で録画したもので、資料映像もしっかり編集してあり、上手にまとめてありました。たまたま今日は、東京YMCAの第700回記念「午餐会」でも同じ話に触れました(「講演」ページ)。
2/16 TOKYO FM 放送の「TIME LINE」という番組に電話インタヴューで出ました(「その他」ページ)。小田嶋隆のインタビューで、ほぼ1年ぶりです。あの時はまだ「トランプ旋風」だったのが、今や現実に。今回は「ポスト真実」の話ですが、日本でも古くはクロサワ映画の「羅生門」とか、新しくは「戦闘」を「武力衝突」と言い換えるとか、案外身近にあるものですね。
2/14 今朝の朝日新聞に、先に書いたわたしの Webronza の記事への紹介が出ています。「ポスト真実」(Post-Truth) といっても、イギリスの Brexit とアメリカの大統領選とでは、精神史的な背景が違う。というより正反対です。それから、『反知性主義』がまた増版になりました。これで怒濤の14刷です。この人が大統領に就任したら必ず憲法違反問題が生じる、と書きましたが、果たしてその通りになりました。
2/8 『婦人之友』誌に、アメリカ大統領就任式の感想を書きました(「その他」ページ)。新大統領と同じように、オバマ氏も宣誓に際してリンカンの聖書を使いましたが、この二人がそれを使う意味は、まったく異なっています。それから、日本ではあまり話題になりませんでしたが、オバマ氏の後ろに座って雨ポンチョを被ろうと格闘していたブッシュ氏が面白くてかわいい、って話も。
2/3 朝日新聞 WebRonza に「『ポスト真実』の本質に迫る」を書きました(左欄参照)。「オバマ氏とトランプ氏を結びつけるものがある。それは意志力の崇拝だ」というリードは、編集者のつけたものです。わたしは、プラグマティズムの伝統などを念頭に、「『ポスト真実』とアメリカの精神史的文脈」という題をつけたのですが、ネット空間にはちょっとおとなしすぎたようです。
2/1 2月27日(月)に日仏会館で、フランス国立高等研究実習院のフィリップ・ポルティエ氏による講演「フランスにおける国家と宗教――ライシテの軌跡」があります。伊達聖伸先生(上智大学)の企画で、わたしも駆り出されてアメリカ的な政教分離論からディスカッサントを務めます。宣伝をしておきますので、どうぞおいでください(左欄参照)。
1/25 ICUからミドルベリー国際大学院 (MIIS) へ入学した学生から、通訳の授業でわたしの記者クラブでの講演が教材に用いられた、と聞きました。あの講演がそんな風に活用されるとは想像していませんでしたが、とても光栄なことです。それを探してきて教材に使った先生も、粋な計らいですね。フルートのかやちゃん、学業成就まであと半年、どうぞ頑張って。。。と書いたら、2014/3/26にも登場していた!
1/22 今朝の朝日新聞1面広告(いわゆるサンヤツ)に、拙著『反知性主義』が出ています。「怒濤の13刷」とか「トランプ大統領の行動原理がわかる」とか。おかげでアマゾンの売り上げがまた900番台まで上がりました。きっと高かったんだろうから、広告代くらい稼いでもらいたいと思います。ついでに、左欄のINFORMATIONに「講談社現代ビジネス」の記事を出しておきました。こちらもよく読まれているようで、前回のはアクセスが10万を超えたとか。
1/19 『文藝春秋』に父のことを書きました(「その他」ページ)。絵描きでグラフィックデザインをしていたこと、76歳で上海に移住してしまったこと、若い頃の共産党活動のこと、昔のカット絵のことで不破哲三氏に謝意を示されたこと。あんな得体の知れない年寄りにまじめに応対してくれて、署名入りの近著までくれるなんて、不破さんって親切でいい人なんだなあ。隣のコラム「おふくろ」は、デーブ・スペクターさんが語るマイアミのお母さんのこと。
1/15 今朝の日本経済新聞にトランプ氏と民主主義について書きました(「その他」ページ参照)。21世紀の民主主義が内包する危険は、本来的には善であるはずの民主主義の各構成要素が暴走すること。それは、異端が正統の一部を過度に強調することで生じる、というのとまったく同じプロセスです。さて、金曜日に就任式を迎えるかの国の大統領は、どこまでヒュブリスを慎むことができるか。
1/10 昨年3月にICUで開かれた「ジョナサン・エドワーズ国際学会(東京)」がイェール大学のオンライン学会誌「特集号」になりました。5編の論文とわたしの序文が掲載されています(「論文」ページ)。わたしはゲスト・エディターとして他にも2編を推薦しましたが、イェールの方で厳選した結果、この5編になりました。学会にご参加くださった方々、特に論文を提出してくださった方々に篤くお礼を申し上げます。
1/6 『反知性主義』の韓国語版が出版されました。「アラジン」というネット書店にも並んでいますが、それと別に電子版も発行されるとのこと。ハングル文字が読めないので、残念ながらどちらの画面を見てもよくわかりません。表紙に大きく Anti-intellectualism と出ていて、ホフスタッターの本と混同されそうだけど大丈夫なのかな。日本語アマゾンの方では、また書評が増えて36件になっています。ありがたいことです。
1/3 トドロフ『民主主義の内なる敵』を読みました。期待した内容とは違っていたけと、収穫もあった。ペラギウスとアウグスティヌスの神学論争が近現代の歴史を解く暗号解読の鍵だ、という見立ては面白い。共産主義や全体主義という外の敵が消えて、民主主義内部の構成要素が暴走した結果、自由は暴政に、人民は操作される群衆に、進歩は十字軍的な強制手段の正当化に転化してしまった、ということです。政治的なメシアニズムだから、フランス革命から恐怖政治が生まれるのと同じプロセス。でも、最後の一文では結局著者自身がペラギウス主義者になってるじゃん。
1/1 あけましておめでとうございます。旧年中の記事は左欄のアーカイヴに移しました。昨年はアメリカ大統領選挙のことで、後半が特に多忙でした。ようやく落ち着きましたが、たぶん人生ってこんなふうに慌ただしく過ぎていって、後半ほど忙しくって、ふと気がつくと終わっているのでしょうね。そしてわたしは永遠の朝に目覚めるのです。♪その日その時をただ神が知る♪

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