2016 News and Updates @ Anri Morimoto

8/18 卒論合宿。卒業生や院生の成長ぶりもよく見えました。学生たちが読書会のために選んだのはフレイザーの『金枝篇』。天皇の生前退位が話題になっている今日、これほど的の中心を射貫くような本は他にありません。中日に近くの「おいしい学校」に行きました。アルマイトのお皿で揚げパンとかソフト麺とかの給食が出て、わいわい盛り上がっていました。
8/12 反知性主義』のアマゾンのレビューがいつの間にか増えて、30件になっています。みんなおおむねよい評価ですが、読んだ上にわざわざ書評を書いてくれるなんて、それだけでもありがたいことです。「新潮ブックフェア」で新しい帯にトランプの写真が使われているからか、トランプ現象やサンダース現象を理解するのに参考になるとかならないとか。でも出版したのは2年前で、トランプはまだ登場していませんでした。
8/7 ええっ、『オックスフォード英語辞典』(OED) にはハイフネーションが載ってないっ!@#$ 校正刷りを見ていて怪しくなったので、いちばん正しい切り方を調べようと思ったら、ないのです! 巷のちっこい辞書にすら載ってるのに。いろいろ調べていったら、語の切れ方というのは時代や場所によって変遷するので、OED のような包括的な辞書ではもはや不可能なのだそうです。何でもデカければ信頼できる、っていうわけじゃないんだ。戦艦大和も沈んじゃったし。
8/4 Gilead がとてもよかった。オバマ大統領がインタヴューで大好きな小説だと言っているので読んでみたけれど、真面目でどこか調子はずれの老牧師が書いた長い手紙という体裁で、章も何もありません。でもアメリカはこういう田舎を理解しないとわからない。おしゃべりでない言葉の重み。カール・バルトとフォイエルバッハが大事なところで登場するし、聖書のことが特に説教者の視点で頻繁に出てくるので、日本では読者が限られるかも。てゆうか、こんな小説がピュリッツァー賞を取る国って何?
7/30 ちょっと気が早いですが、12月の大学教育学会(千葉大学)の案内がもうアップされています。「大学生の学びとこれからの教養教育」。昔の「一般教育学会」なので、ICUとも深いつながりがあり、リベラルアーツの意義を考えるにふさわしいところです。でも考えてみると、わたしは大学教育の専門家ではまったくありません。「あなたが若かった時には、自分で帯をしめて、思いのままに歩きまわっていた。しかし年を取ってからは……ほかの人があなたに帯をつけ、行きたくない所へ連れて行くであろう。」(ヨハネ21:18)
7/22 宮城幹夫さんの博士論文 Theology of Social Justice in Okinawa がついに出版されました。Oxford Centre for Mission Studies という宣教研究所のシリーズで、Regnum 社から出ています。わたしも指導教員として、裏表紙の推薦文を書きました(「その他」ページで"Back Cover Endorsements"をクリック)。すばらしい業績です。宮城さん、長年の努力が実っておめでとう。
7/16 現代ビジネス」というウェブ媒体に、オバマ大統領の任期を総括する記事を書きました(「論文」ページ)。なお、タイトルと小見出しは編集者のもので、わたしの文章は本文だけです。わたしがつけた題は「オバマの悲願とアメリカの失敗」。担当編集者がつけた題は、「多発する銃撃事件で露呈したアメリカの「分断」――オバマの悲願である『統合』はなぜ達成されないのか?」。でも、どんな題をつけようと、すぐ隣に並んでいる「某大学セクハラ」の記事には勝てません。
7/11 リベラルアーツ研究会で、『ビジネスの倫理学』著者の梅津光弘先生のご講演。会社の不祥事は、テロや地震や為替変動と違って保険を掛けることができない巨大なリスクであること。アメリカでは企業犯罪に巨額の懲罰金が科されるが、利潤追求という企業のわかりやすい使命からしてこれが非常に有効なのに、日本にはいつまでも導入されないこと。日本の司法はほんとに消極的ですね。大学も。
7/9 初期アメリカ学会(上智大学)。初期アメリカ研究では、若手が少しずつ育ってきているように見えて、頼もしい限りです。フルブライトで学位を取りに行った人が一年目で一時帰国。昔は一度行ったら終わるまで帰ってこなかったんだけど。「わたしの頃はアメリカ留学っていうと船で行ったんだよ」「えーたいへんだったんですね」ウソに決まってんだろ!そんな年寄りじゃねえよ。
7/3 オバマ大統領の任期満了が近づくので、その8年間を総括する記事を書いています。いろいろ調べてみると、彼の発言には神学的に含蓄の深いものが多く、トランプを追うよりずっと面白いことがわかりました。キング牧師やニーバーだけでなく、ボンヘッファーまで登場します。同時に、なぜオバマの悲願である分断の統合ができないかも、よく見えてきます。講談社系のウェブに掲載されます。
6/25 ベストエッセイ 2016』が出ました(「その他」ページ)。昨年一年間に発表されたエッセイのうち61編が選ばれており、わたしのも入っています。日本文藝家協会編で、編集委員代表は三浦しをんさん。もともとは講談社の『群像』に書いたエッセイですが、よく知られた小説家たちと一緒に並ぶのは面映ゆい。「テイカカズラ」という花の名の古式正しい由来と、ICUの「バカ山」をめぐって、「正統」の在り方を大まじめで神学的に論じたものです。
6/20 権威の蝕」連載第2回が出ました(「論文」ページ)。今回は、丸山眞男論です。日本思想史は守備範囲外なので、勉強にだいぶ時間がかかりました。正統と異端の問題を、政治の面から見ていた丸山の理解を、宗教の面から読み直すとどうなるか。考えを進めて行くと、彼の正統論が未完に終わらざるを得なかった理由も見えてきます。
6/18 ピューリタニズム学会」年次大会(青山学院大学)が終了。今年は若手の発表が多く、ディスカッションも盛んで、学会の活気を感じました。ピューリタニズム神学と人権思想のパネルは、3人とも内容のある報告で、英米日という3極にまたがるこの学会の分野横断的な特色が感じられる交流。「日本になぜキリスト教が広まらないか」の特別講演は、土着化の問題として来年もう一度取り上げたいですね。秋の関西支部会(京都)も予定ができそうです。
6/10 このところ新潮選書が気を吐いています。老舗の人文系出版社が経営危機を迎える中で、次々に良書が出ます。猪木武徳『自由の思想史』も面白かった。福澤(ギゾー)の政教二元権力による楕円統一体論、自由が特権であること、恒産の所有を前提すること(それで堀米家は紅花の豪商か)、保護されてのみ存在し得ること、政教分離の意味が日米で正反対であることなど、拙論と重なるところも多い。最後がリベラルアーツと神的なものの観想で終わっているのも示唆深いですね。
6/8 阿川尚之『憲法改正とは何か』は、前著『憲法で読むアメリカ史』と同様によい視角で書かれていてお薦めです。アメリカ憲法は、改正手続きが含められていたから成立したし、実際に改正されたから正統性と安定性が増した、という論旨で、何やら昨今の論議とシンクロしているところがいかにも、という感じ。ちょっと奇妙なのは、日英を問わず出典と先行研究が一切触れられていないこと。
6/6 アメリカ学会年次大会が終了。熊本県立大学で開催の予定でしたが、震災で急遽東京女子大学に。小檜山先生ご苦労さまでした。初日の午後、5人の歴代元会長が並んで言いたい放題(特に最後の古矢旬先生)のセッションが面白かった。あれがもう少し長い方がよかったな。今日のフルブライトの会(アメリカ大使館)でもきっとお会いする人が多いので、3日続きか。
6/3 わたしの『反知性主義』がまた入試に使われました。今度は第3章の冒頭、「万人の平等」という理念の神学的起源の部分。もちろん入試なので事前の連絡はありませんが、事後にていねいな著作権許諾の依頼と使用料の支払いが来てわかります。今回はある地方私大で、使ってもらうのはありがたいことです。受験生のみなさん、入試のためだけの勉強は虚しいけど、こういう勉強なら有意義です。
6/1 アジア時報』に「民主主義と文民統制の反転――世界的危機としてのトランプ大統領」を書きました(論文ページ)。大統領が軍指導部の信頼を得られないと、文民統制の深刻な危機が訪れます。ナチ第三帝国の時代に、独裁者ヒトラーの暗殺とクーデタを謀ったのは、プロイセン王国以来の伝統ある国防軍の指導者たちでした。神学者で現代の殉教者と言われるボンヘッファーもその一人。アメリカにも同じことが起こるとは思わないけど、深刻です。
5/28 先崎彰容氏の最近著『違和感の正体』に深く共感。「社会全体が権威の引き摺り下ろしに拍手喝采を送る傾向」が、二度目の東京オリンピックが一度目と決定的に違うことだし、シッター・サーヴィスを強いられる学校教師の矛盾の原因でもある。行政や体制や権威を批判することが正義だ、という風潮は、自信のなさと過剰な自意識の両方をよく説明してくれます。反知性主義の捉え方や扱い方もすばらしい。内容的にわたしの連載「権威の蝕」とも共鳴します。とても刺激的で、こんなにハッキリ言えるのがちょっと羨ましい。
5/25 東洋経済』(5月25日号)にインタビュー記事が載りました(「その他」ページ「大学関係評論」を参照)。リベラルアーツやグローバル教育論とは別にランキングも載っていますが、日本のは比例数でなく絶対数でやるので、小規模大学はどうしても不利になります。大きな大学ほどよい教育ができるわけではないので、これは「本当に強い大学」じゃなくて「本当にデカい大学」ランキングです。
5/21 不識塾」での講義(講演ページ)。「世界と日本を考える真のリーダーを育成する」という中谷巌先生の私塾ですが、30人ほどの企業人が集まって毎週末にリベラルアーツの徹底的な学びと討論を1年間繰り返すという、格調高いセミナーです。春のモジュールは哲学・宗教・歴史が主軸。こんな企画に毎年企業が高い授業料を負担して幹部を送ってくる、というところに、日本の希望があるように思います。ちなみに、これを英語で夏期集中でやるのが、ICU Global Leadership Studiesです。
5/20 仏教のケネス田中先生(武蔵野大学)と神道の鎌田東二先生(上智大学)との対話イベント。特に鎌田先生のぶっとんだ神秘体験のお話とホラ貝の「ブォ~~」が迫力あって面白かった。久しぶりに教室でたくさんの学生と話しました。「宗教間対話」って、ちょっともう古くさい感じだけどね。
5/14 朝日新聞の教育面に、キリスト教系大学の記事が載りました。関西学院大、青山学院大、上智大との比較でICUが出ています。これもしばらく前に取材を受けたものですが、統計の引用がちょっと変。文化庁の宗教統計調査では、信徒総数が約2億人でキリスト教徒は約200万人。ところが記事は、信徒数の数字だけを真に受けて、あとは実際の総人口1.3億人から無理に計算して「1.5%」という数値を出したのでしょう。それじゃ三菱自動車みたいです。真実は、わたしの本の中に書いてあります。
5/10 「中外日報」に書きました(「その他」ページ)。3年ぶりかな。「アメリカ大統領選トランプ現象・反知性主義の伝統」。仏教系の新聞ですが、よく見ると「真宗用語が伝わらない現代の布教にブログの活用」とか「僧侶ら連日の炊き出し」とか「一生かけた菩薩道」とか「念仏者九条の会」とか、何だかキリスト教系の新聞とおんなじ話が多くて同志意識を感じます。お互いご苦労さまです。
5/6 昨日の朝日新聞「オピニオン&フォーラム」記事(「その他」ページ)は、直接紙面で読んだ人とは別に、いろいろなネット媒体に転載されたものを読んだ人が多いようです。だからネットに出てくるのは、朝日を購読していないし購読したくもない人が朝日の記事に接した時に書く意見なのでしょう。でもね、入れ物で護憲とか改憲とかのレッテル貼りをしないで、まずは内容を読んでもらいたい。大事なのは保守の王道なんです。
5/4 ええっ。テッド・クルーズ撤退? 党大会まで何とかもうちょっと持ちこたえてくれるかと思ってたのに。ほなケーシックさんどないしますねん? まことにアメリカは「熱病」の蔓延を食い止めることができないようです。新潮の編集者じゃないけど、何だか「トランプ現象を予言した本」とか言われて喜んで儲けていると、アメリカのメディアと同罪のような気がしてきます。
4/27 週刊エコノミスト』(5月3・10日合併号)の「東奔政走」という記事に、"Friends of ICU"賞のことが紹介されました。今年は SEALDs のメンバーに授与されましたが、「民主主義・平和・人権を尊重する本学のリベラルアーツの理念を体現した」からです。取材にいらした人羅格さん(毎日新聞論説委員)の見立てでは、夏の参院選に向けて若者の政治意識を高めたい政界や教育関係者の間で密かに注目された、のだとか。
4/23 カラヴァッジョ展を観てきました。絵よりも古文書の方が面白かった。食堂でアーティチョークをバター炒めと油炒めでそれぞれ4つ頼んだんだけど、出てきたのがどっちだと給仕に聞いたら「匂いでわかるだろ」と言われて逆上し、刑事沙汰になったとか(1604年4月24日)。それにしても、アーティチョークってそんなに旨いもんかね。
4/22 アメリカ・キリスト教史』が再版になりました。10年前に書いた本ですが、これで5刷です。誰かがどこかで教科書に使ってるのかな。ありがたいことです。新教出版社には、『ジョナサン・エドワーズ翻訳選集』もご担当いただいており、小林さんには感謝ばかりです。なお、わたしの『反知性主義』は、帯を付け替えて新潮社のフェアに載る予定。今度はトランプ氏の写真つきだとかで、ちょっとなあ。。。
4/15 文藝春秋』5月号の「同級生交歓」という小さなグラビアページに、小田嶋隆と仲良く写っています。小石川高校のすぐ前にある六義園で、まだ寒い朝に撮りました。小中高と一緒だったので、いろいろエピソードはあるのだけれど、やっぱり「宇宙の果ての向こう」の話と、工事中の地下鉄線路を歩いて捕まった話かな。辣腕コラムニストだから、さすがに文章がうまい。でも「神童」みたいだったのは小田嶋の方です。
4/10 今朝の朝日新聞「日曜に想う」の執筆者で編集委員の福島申二さんは、これまで9年間も「天声人語」を担当された2人の「天人」のうちの1人です。交代直後に新しくご担当になった欄で最初にわたしの話したことを書くからと、わざわざ取材においでになりました。トランプ候補と19世紀のジャクソン大統領との類似性についてですが、堅実な福島さんに「トランプ現象を予言したような」と拙著を評していただき、とても光栄に思います。
4/5 『ロゴスの市』(乙川優三郎)を読みました。活水の名誉教授からお手紙をいただき、ICU が舞台になっているよ、と絶賛されたからです。大学時代に出会い、卒業後も何十年と続くほんとに切ない愛と運命の物語で、悲しいけど深く心を揺さぶられます。翻訳も通訳も二次的な仕事だと思っていたけれど、ちょっと見方を改めました。それにしても、じっくり彫琢された無駄のない言葉で、文章も筋書も美しい。関係者にもそうでない人にもお勧めですが、手に取ったら最後まで読まずに置くことはできないのでご注意を。
4/2 学会開催に合わせて、エドワーズ著作翻訳選集の2巻目『自由意志論』が刊行されました(「著書」ページ「編著」"Books Edited" をクリック)。意志の自由は、今日でも哲学や脳科学で論じられる未解決の問題です。エドワーズが語りかけた独立革命直前のアメリカは、近代啓蒙主義の人間観に沸き立っていたことでしょうが、21世紀のわれわれが見ている不条理な世界のどん詰まり感は、エドワーズの理解に近いように思います。
3/27 長らく準備してきた「エドワーズ国際学会」がようやく開催され無事閉幕しました。発表者と参加者、スタッフのみなさんに感謝を申し上げます。こんな学会がアジアで開かれるということ自体が奇跡的なので、エドワーズ学会にふさわしく、開会の挨拶は "Faithful Narrative"から(「講演」ページ)、閉会の挨拶は "History of the Work of Redemption" からいたしました。ICUの桜も開き始めていてよかった。詳細は You Tube などを活用して学会ホームページに載せる予定です。
3/21 小説トリッパー』(週刊朝日別冊)に「権威の蝕」の連載を始めました(「論文」ページ)。長いこと書かねばと思っていた「正統と異端」がテーマですが、第一回はトランプ候補の台頭に見る政党政治と正統性の衰退についてです。第二回は丸山眞男の正統論の予定。連載だと締め切りがいつも迫ってきて怖いな。目次を見たら、後ろの方に「阿川せんり」という人がいて、あんりだのせんりだのと、ちょっと可笑しい。
3/16 わたしの『反知性主義』が関西大学の入学試験「国語」に使われました。長文読解で、選択肢をみると、よく考えさせる設問でなかなか難しい。著者でも正解を選ぶのに苦労するので、入試問題としてはとても出来が良いのだろうと思います。どこの大学でも、入試問題を作るのはたいへん。関西大学の入試センターに敬意を表します。仕掛け人は竹内洋さんかな、それとも西村枝美さんかな。「赤本」にも掲載されます。
3/13 記者クラブの後日談をもう一つ。司会をしてくださった共同通信編集委員の杉田弘毅さんが、3/4付「沖縄タイムス」の「核心評論」でわたしの議論を取り上げています。「米大統領選と反知性主義」という題で、配信先は他にもあるのでしょう。今のトランプ候補にいちばんよく似ているのは、1828年のアンドリュー・ジャクソン大統領だと思います。なお、杉田さんの前著『アメリカはなぜ変われるのか』は、オバマ選挙戦を支えた草の根運動の詳細な分析と報告です。
3/11 先日の記者クラブでの会見内容を、毎日新聞社論説委員の大木俊治さんがまとめてくれています(トランプ人気を生んだ米国の「反知性主義」)。わたしの話よりもずっとわかりやすい、簡にして要を得たすばらしい解説です。ぜひお読みください。You Tube を見たら、話し始める前から映されていて、それがごそごそ準備していかにも落ち着きがない。見ていて自分でも笑ってしまいます。
3/10 日本工業倶楽部の「木曜講演会」(「講演」ページ)。ご出席は大企業トップの方々ですが、どちらかというと年配の方々なので、古い映画の話をするとよく通じました。「エルマー・ガントリー」は1960年、「ペーパームーン」は1973年で、今の学生に話しても通じないのが悩みでしたが、今日はばっちり。
3/3 よその国の大統領選で、これほど忙しくなるとは思いませんでした。昨日に続いて今日は、日経新聞映像ニュースの録画と東京FMラジオの電話インタヴュー(「その他」ページ)。みんなトランプ候補と反知性主義とのつながりを尋ねていますが、他の解説者と少し毛色の違う意見を求めてわたしのところに来るようです。それにしても、プロンプターの字が小さくて読むのに苦労した。おっきな目で一生懸命見つめているのはそのためです。。。
3/2 日本記者クラブでの会見(「講演」ページ)。前回は10年前でした。やはり記者さんたちは幅広い知識をお持ちで、質問も活発で内容が濃かった。すべて "On the Record" だとかで、講演と質疑の全体がすでにアップされていますので、ご覧になれます。それが終わってからBSフジ「プライムニュース」出演。後で見てみると、記者クラブでもテレビでも楽しそうにしゃべってますね。
2/28 左欄の通り、水曜日は記者クラブで会見をしますが、その夜8時から10時までBSフジLIVE プライムニュースに出演します。ちょっと慌ただしいけれど、どちらも都心だし、話題もアメリカ大統領選で共通しているからと、お引き受けしました。わたしはトレンドウオッチングのような話はできないので、少し違う視角から何かコメントできればと思います。
2/24 ちょっと古くなったけど、今日お会いしたので思い出しました。大宅映子さんの2/9 朝日新聞記事「ヤワになった日本が映る」。「メディアが反体制なんてあり得ないと思う。きちんとした国家運営があって、報道、言論の自由があるんですから、体制が存立の前提でしょう。反体制でやってきた、といった物言いには違和感がありました。」実にその通りです。「自分に自信がないから、かさにかかって攻撃する。」ほんと、こういう人いますね。
2/16 日本生産性本部で「経営ビジョン構想懇話会」(「講演」ページ)。企業トップの方々に何を話そうかと思いましたが、経営やビジネスのことはいつも頭の中にあるのだから、そうでない話をしてくれと言われて納得。それにしても、都心での朝食会って苦手です。出るのは早いし、朝ご飯は家でいつものように食べるし、2回は食べないし、だからお昼にはお腹すいちゃうし。
2/15 日本工学会の主導する「エンジニアリング・リベラルアーツ」の研究会(「講演」ページ)。金澤から東工大に移った札野順大先生のご指名で、ICUのリベラルアーツについて話してきました。打ち上げに神楽坂の焼き鳥屋で話したのだけれど、第一男子寮の同級生って、名古屋大の本間とか、ほんとみんなすごい活躍だね。
2/9 トヨタの張富士夫会長に「リベラルアーツ研究会」の活動をご説明。協豊会のこと、販売と開発と製造という3本柱のこと、アメリカのご友人のことなどを伺いました。こちらからは、たとえばAIによる車の自動運転の進歩が自分でドライブするという楽しみと両立するかどうか、企業のトップが最終的な判断をなすときに支えとなる人格の基底は何かなど。気さくで謙虚なお人柄に驚きましたが、ほんとに偉い人はみんな謙虚なのでしょうね。
1/30 ミューラー『福音主義神学概説』がオンデマンドで再版されました(「著書ページ」下、「訳書」の黒いバーをクリック)。30年近く昔、わたしが最初に訳した本で、まだ共産主義下の東独だった頃、無神論社会の中でどのような神学の思索が可能かを示した鮮烈な内容です。500頁近い分厚さで、初版当時と同じ7800円。
1/28 そっか。日本では芸能人もサラリーマンなんだ。高橋源一郎さんの朝日「論壇時評」に載っていた SMAP 騒動話。猿渡由紀さんのコラムによると、アメリカの俳優たちは自分でスタッフを雇って自分をプロデュースするから、そもそも移籍問題なんて起きない。だからそれぞれ自分の言葉をもって語る存在感のある人間になるんだって。なるほど。
1/22 わたしの本が「紀伊國屋じんぶん大賞2016:読者と選ぶ人文書ベスト30」の14位に入っています。一般読者のアンケートを元に、出版社と書店社員による推薦を加味して集計したものだそうです。ありがたいことです。ところでこのランキング、紀伊國屋の本は一冊も入っていないのだけれど、そういう決まりなのだとしたら尊敬すべき心意気ですね。
1/16 倶進会で公開セミナー(「講演」ページ)。出席者が多いので机を取り払ってイスだけにしてもらいましたが、それでも満席でした。大学行政の経験者や各界の重鎮がお集まりで、ICU関係者が多いことにも驚きました。倶進会は、もともと戦前に東大の柿内三郎先生が私財を投じて設立された公益財団法人で、ここ30年ほどはわたしの前任者にあたる勝見允行先生が理事長をしておられます。
1/14 年末の『週間読書人』に宮台真司・苅部直・渡辺靖というお3人の先生による鼎談書評「政治・社会・人文科学を振り返る」が掲載され、そこに拙著が取り上げられています。独占や覇権に異議申し立てをする、アメリカ史の通奏低音としてのカウンター・ディスコース、という適切なまとめがありがたい。そのせいかな、年明けすぐに10刷の報せをもらいました。これで23,000部。すごいね。
1/9 初期アメリカ学会・ピューリタニズム学会共催の拙著合評会(「講演」ページ)。正月明けなのに、専門家と大学院生がたくさん集まるというので、急いでレズメを用意しました。昨年末の壇蜜さんとの『フライデー』共演事件?から、反知性主義によるトランプ現象の再解釈、組織や正統や権威の崩壊、「秩序の霊」と「自由の霊」のせめぎ合い、ウェーバーのカリスマ論とバーガーの制度論など。International Encyclopedia of Political Science に載せたわたしの項目は、「その他」ページの「事典項目」にあります。
1/5 みんな彗星を見ていた』を読みました。著者はICU卒業生で、金澤先生の懐かしい西洋音楽史の授業の話が出てきます。「聖遺物のもつ virtus が放射能のように伝染する」というのはカトリック神学の存在論からしてまことに正しい理解だし、「日本は当時のヨーロッパでは難しくなっていた殉教ができる貴重な地域だった」、「キリスト教が反権力だったから迫害されて殉教者が出たのではなくて、迫害され殉教者が出たからキリスト教が危険思想と見なされるようになった」など、納得感満載のすばらしい本です。星野博美さん、ありがとう。列聖の厳格な神学的認証プロセスについては、ピーター・バーガーの拙訳本に詳しく出ています。
1/1 あけましておめでとうございます。毎年のことですが、年賀状は一枚も出しません。じゃクリスマスカードは? すみません、一枚も。わたし宛てにいずれかをお出しくださった方々、ご無礼をお詫び申し上げます。昨年の記事はアーカイヴに移しました。昨年は反知性主義論がずいぶん盛んになりました。わたしの本もまだよく売れています。今年はそろそろ次の本を書かねばと思っていますが、なかなか時間が取れません。

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