グループ5 自転車の実験

実験の要約

実験のテーマ

自転車のどの位置に荷物をおけば一番安定性をたもてるか

安定性の定義

”安定”とは、線状をまっすぐに走った際、ハンドルが左右にぶれずに、線からはみ出さない状態を保つこと

どう安定性を測るか

二種類

仮説と結論

仮説=重心が下がれば下がるほど安定する

採取したデータを分析し、考察を出す

結論=仮説の正否と実験方法の瑕疵の有無

先行研究

  • 自転車実験の概観把握と実験方法の策定の際に参照
  • 日本工業規格(JIS)の「自転車操縦安定性能試験方法」を参考にしている
  • 安定性を計測する手法として、間隔0.3mの日本の軌道も起票を路面に引き、走行時にその線からはみ出す度合いを利用していることを本実験の視覚的実験に参照
  • キャスター効果やジャイロ効果は自転車の安定には不可欠な要素ではない。
  • この実験によれば重心の配分が重要
  • 我々のコメしから挙げられた数多くの安定性への影響要因から重心を実験対象に選択するきっかけに
  • 問いと仮説

    問い

    自転車のどの部分に荷物を置いたら一番安定するか

    仮説

    重心が下であると安定する

    仮説を立てた理由

    重心が高くなると重力の影響を受けやすくなる。車体が大きく傾く分、立て直そうとする反動も大きく働き、不安定になると考えた

    実験について

    対照実験

    <測定する条件>

    安定性① タイヤの跡のぶれをみる

    安定性② SPARKvueのデータ分析

    道具

    自転車、荷ひも、メトロノーム、振動計(SPARKvue),2Lペットボトル3本、500mlペットボトル一本(タイヤに水のあとをつけるためのもの)、バック、ケータイを自転車に固定するもの、カメラ、ワイヤー(ペットボトルを固定するために使用)

    変える条件

    変えない条件①

    <道具系>

    自転車、荷紐、メトロノーム􏰀速さ(♩=120)、使用する振動計 (SPARKvueというアプリ)、ペットボトル1本􏰀重さ、バック(ど􏰀置 き場所でも同じも􏰀を使用)、ケータイを自転車に固定する器具、 iPhone􏰀ストップウォッチ機能、ペットボトル􏰀本数(2L􏰀ペットボト ルに水をほぼ満タン􏰀一定量入れたも􏰀を3本)

    変えない条件②

    <その他>

    ストップウォッチを持っている人􏰀立っている場所、荷紐で荷物 を固定する場所、SPARKvueが起動しているiPhoneを固定する 場所・位置、ペダル􏰀漕ぎ出し􏰀位置、被験者􏰀目線、走っても らうルート、カメラを構える位置(スタート地点が真正面にくる位置)、荷物を置く場所(各場所)

    実験方法①-水の跡をつけてタイヤのぶれをみるもの

    実験方法②-SPARKvueをつかいデータを見るもの

    データと分析

    2種類のデータ

    視覚的データ(なし)

    なしの写真

    視覚的データ(前かご)

    前かご

    視覚的データ(左)

    左

    視覚的データ(右)

    right

    視覚的データ(荷台)

    nidai

    視覚的データ(リュック)

    backpack

    視覚的データの分析

    ※黄色の被験者は、カメラががりを避けようとして最後は左に向かっている。

    数値データ

    SPARKvue1

    ・実験に使われた振動計はSPARKvueといって、この表でX軸は時間(s)を表し、Y軸では加速度(m/s/s)を表す。

    写真は被験者1の荷物なしのデータから

    数値データを用いた計算方法の説明

    ・加速度と振動はどう関係するのか。

    調和振動では、位置はx(t)=A cos(ωt) で計算できる。(Aは振幅、ωは角周波数のこと)

    微分はものの変化を測るため、位置を二回微分することによって加速度の式も導きだせる。(すなわち、速度の微分)

    加速度が-ω2Acos(ωt)とはどういうこと?

    2Acos(ωt)は振動の位置(x(t))のこと。つまり、加速度=-ω2Acos(ωt)=-ω2 x(t)

    この式からわかることは、加速度と振動は比例するということ。

    加速度と振動が比例するということは、加速度の振幅と振動の振れ幅もまた比例するということ

    つまり

    振動の振れ幅=加速度の振幅/ω^2,で計算できる

    = 振幅が大きいほど、安定していない

    角周波数(ω)は振動計で1秒間の間に振動した回数を2πでかけたもの

    加速度の振幅は、二乗平均を使うことによって出す、加速度の振幅の平均

    二乗平均

    二乗平均

    *二乗平均は平均との誤差を計算する。そのため、加速度の平均ではんかう、加速度の平均からの誤差(加速度の平均振幅)を計算することができる。

    数値データを用いた計算方法(step1~3)

    1) 加速度の平均振幅の計算

    計算

    2) 角周波数の計算

    ・測定した7秒間の間の周波数を数えて、7で割ることによって1秒間の周波数を計算する。

    ・その値に2πをかけることによって角周波数を計算する。

    3) ステップ1で出した数値を、ステップ2で出した数値で割る。

    振動の平均振幅=加速度の平均振幅/ω^2=(ステップ1)/(ステップ2)

    ここででる値が振動の平均振幅!これらの値を比べることによって、安定性を検証する

    数値のデータ

    被験者の感想

  • 「前カゴに荷物を入れると、(自転車を)安定させようとして手に力が入ってしまったような気がする。」
  • 「荷物がなくなると逆にぐらつく気がした」
  • 「荷物に載せていた時が安定していたように感じました。」
  • 「いつも前カゴに荷物を入れているからみんなと違う結果が出たと思う」
  • 考察

  • 走り出しがぶれて徐々に修正されていくのは「人が無意識のうちにバランスを保とうする力」と「自転車の前輪が左右に振れて安定する力」の両方が関係していると考えられる。
  • 「なし」の場合も、直前の方向までの荷物の重さを体が記憶していたために、被験者によっては一番安定した数値が得られなかった。
  • 被験者が普段自転車をこぐ際にどのように荷物を持っているのかという「慣れ」の要因も大きかった。
  • 結論

    なぜこのような結論に至ったのか