あらゆる環境汚染はすべての生命の源水を汚染する

021038  藤本 祐輝

 

1、 海洋、水質汚染の現状。

ごみは川や湖に捨てられてきました。工業発展に伴う所謂垂れ流し状態。工場、車両から排出される有害ガス。殺虫用に使われる農薬の垂れ流し。最近話題になってきたごみ焼却などによるダイオキシン。さらに環境ホルモンなど数えると限がありません。これらの物質は川などを経由して海へと流れ込みます。最終的に海にはすべての有害物質がたどり着きます。自然の生態系のこれらの物質への適応力、つまりこれらの有害物質を処理もしくは浄化する能力は優れています。ここの原色が相互に関係し有害物質を処理、浄化します。しかしなが今日人間は自然の処理能力を軽く上回る量のものを排出させています。その結果有害物質は海に集まり、一部は大循環の中に再帰し川や湖をも汚染するのです。海までの道のりのうちに川や湖にも果てしない影響を与えます。そして自然の生態系に異変が起き種の絶滅、突然変異がおきています。さらに魚などを通して人間の体の中にも入ってきています、皮肉なことに人間は自分たちが排出したものによって、自然と同じように蝕まれていくのです。

レイチェルカーソンは“沈黙の春”で、殺虫剤による併害として、自然から動物が消えてしまった、と指摘しました。この問題は幸いなことに早い時期から認識されたため早い時期から対応されていました。しかし、その他の有害ガスはともかく環境ホルモンなどは国によって定義も違うため全くこれから始めるといっても過言ではないと思います。

これらのものは水に溶け込み自然に多大な影響を与え続けています。ライン川では流域工場廃水による汚染のため鮭が全滅し、ミシシッピ川から流れた化学肥料により富栄養で藻が大量発生し湾の魚が全滅してしまいました。また、タンカーナホトカ号の座礁により原油が流出しウミスズメなどの海鳥達に多大なる影響を与えました.。自動車の排気ガスによる酸性雨、森林伐採による地盤軟化が引き起こす土流出のように一見関係の無いように思うことまでもが海洋汚染を引き起こしているのです。

2、 さまざまな要因

これらの現象のほとんどは人間の事の重大さの認識の欠如によるものであります。地球を自分たちのいいように利用しつづけているため、それがもっとも顕著に海洋汚染という形で表れつみのない動物達が生命を絶っているのです。さらに、人間が気づいたときにはもう遅いことが多いのです。ヨーロッパでのあざらしの大量死は、殺虫剤などの有害物質による、アザラシの免疫抵抗力の低下によって呼吸器系が機能しなくなったとあります。このときアザラシの体内には1000種を越える有害物質があったといわれています。また、世界中の海で赤潮が発生しており、それにより天然および養殖の水産物が全滅しているところがたくさんあります。これらは、陸での農業用の化学肥料による富栄養化が原因です。また、工業や自動車による排ガスが引き起こす酸性雨で森が全滅したり、湖の魚が全滅するということも起きています。

3、 今人類は何をすべきか、また私が今求められている行動とは

人類は今まで人間が自分たちだけのことを考えて行ってきたことが、自然に与えた過ちをしっかり認識していく必要があります。人類個人の利益ではなく地球の利益になることを探求していかなければなりません。“海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律”というものが採用されましたが、これは海に直接有害物質を流してはいけない、という趣旨のものです。しかしながら間接なものを防げるような法律が必要とされています。現在の環境保全に対する法基準というものは形だけでありその元で発展した結果現在のようになってしまいました。もっと厳しく時代(環境第一)に見合ったものが必要とされています。

また、企業は省エネルギー自動車のような商品を開発することが求められます。これは排気ガスを減少させるので酸性雨などの減少と関係があります。個人は問題を毅然として受け止め、熟考することが求められます。身近なところでも海洋汚染、自然の衰退、水質汚染は感じ取ることができます。たとえば、港に行くとたくさんのごみが浮きヘドロもたまり不快な匂いも発生しています。また、川へ行くと生活廃水が流れ込んでいて魚は減っていてほとんどいません。ナホトカ号の例では漁業に多大な影響を与えました。個人一人が認識を変え行動を起こしても何もおきません。しかし、たくさんの人がたとえ少しずつでも改善していけば必ず大きな変化が現れます。

いちど破壊された自然界のバランスは二度と戻りません。しかし、私達は今を知り状況を少しでもいいほうに導かなければなりません。

参 照

http://www.tabisland.ne.jp/future/nature/water01.htm
http://www.eic.or.jp/cgi-bin/print.cgi?id=435
http://www1.harenet.or.jp/personal/aleph/dooms5-3.html
http://cca00.sfc.keio.ac.jp/~s96152ke/sougou/joron.html


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