2005-6 NSIII 「自然の化学的基礎」 Final Exam. 3/1/2006

 

選択課題:1から4の課題の中から1つ選び、レポートせよ。

 (http://subsites.icu.ac.jp/people/yoshino/NSIIIassignment6.html)

 

選択課題 1

「水は無味、無臭、無色透明で、物理・化学的に特に注目すべき特徴もない。

しかも、この地球上のどこにでもある最もありふれた物質だ。」

と考えている高校生がいるとしよう。もしも彼らを前にして水について語るとしたら、あなたならば何を話すか?

話の内容にふさわしい主題をあげ、その内容を述べなさい。

 ・形式は自由。水に関係していれば、自然科学的な主題/内容でなくてもよい。

 

選択課題 2

Web-site  http://www.lsbu.ac.uk/water/anmlies.html

に「水の41の異常性Forty-one Anomalies of Waterという記事があります。

この中の8ヶの性質について解説し、それぞれについて関連する自然現象を示しなさい。

 

選択課題 3 

下に示すのはTV番組を録画したDVDリストである。その中から1つ選んで内容を概説し、そこで提起されている問題点あるいは自然の驚異/生命との関わりに対してあなたが感じたこと、考えたことを述べなさい。

DVD playerを持っている人に限ります)

1.        Water business  Blue water

2.        墨田区の雨水利用

3.        地下水ビジネス  <日本>

4.        異常気象ミステリー  ——今地球は病んでいる ——

5.        日本一の水質 <猪苗代湖>

6.        森林破壊 <主にシベリア>

7.        南米パンタナール大湿原 + 中国 砂漠に現れる川・ホータン

8.        世界水ビジョン「世界の水問題と河川管理」

9.        沖縄 西表島の海

10. 極限への旅(高温、低温、多雨、乾燥)

 

選択課題 4

 「1997年、ネイサン・ゾナー君という14歳の少年が、DHMOという化学物質の害を指摘し、この物質の使用規制を求めて周囲の50人に署名を求め、うち43名のサインを得ました。

 彼の挙げたDHMOの危険性は、

1.DHMOは無色、無臭、無味であるが、毎年無数の人々を死に至らしめている。

2.DHMOは水酸の一種で、酸性雨の主成分であり、温室効果にも大きな効果を持つ物質である。

3.化学反応において、酸とアルカリを中和した際などに生じる副産物にも大量に含まれている。

4.DHMOの分解には大量のエネルギーが必要で、分解後には高濃度の水素ガスが発生する。

5.液体のDHMOを呼吸器系に吸引すると急性の呼吸不全を引き起こすことがある。

6.経口摂取で発汗、多尿、腹部膨満感、嘔気、嘔吐、電解質異常、悪心、下痢、腹痛、頭痛を来すことがある。

7.大量に摂取すると痙攣、意識障害等の中毒症状を引き起こし、最悪の場合死に至る。

8.重度の熱傷の原因であり、固体の状態のDHMOが長時間人体に触れていると体組織障害を起こす。

9.気体状態でも危険な性質を持ち、人体に触れると糜爛性の傷害を受けることがある。爆発的な性質を持つことから、発電にも用いられる。

10.不妊男性の精液や、死亡した胎児の羊水、癌細胞から多量に検出される。

11.バイオテクノロジー分野においても、動物実験や遺伝子操作などの過程で用いられている。

12.ある種のジャンクフードにも大量に含まれ、パッケージしたものを飲用に販売している業者さえある。

13.農薬散布にも使われ、汚染は洗浄後も残る。

14.金属を腐食させ、自動車の電気系統の異常やブレーキ機能低下を来す。

15.工業的に溶媒や冷却剤などとしてコンビナートや原子力施設で大量に使用され、そのほとんどは河川に投棄されている。

 

といったものです。そしてこの危険な物質はアメリカ中の工場で冷却・洗浄・溶剤などとして何の規制もなく使用・排出され、結果として全米の湖や川、果ては母乳や南極の氷にまで高濃度のDHMOが検出されているとネイサン君は訴えました。

さてあなたならこの規制に賛成し、呼びかけに応じて署名をするでしょうか?」

 

この記事は、あるWebsiteから引用したものです。

 @ このようにしてあなたが署名を求められた場合、あなたは直ちに応じますか

        (応じたと思いますか)?

 A DHMOとは一体何でしょう?

 B 謎が打ち明けられた時に(謎の答えは下のURL)、あなたは何を感じ、何を考えましたか?

   出典:http://www.snopes.com/toxins/dhmo.htm

     http://ja.wikipedia.org/wiki/DHMO

 

【注 意】

● 試験の答案を事前にまとめ、当日(3/1 1P)試験時間内に提出することを基本とします。

   (当日、教室で書いてもよい)。 但し、2/24から2/28N201理学科事務室前のボックスに提出

    してもよい(その場合には、吉野輝雄までメールで必ず知らせること)。

  ・ワープロ原稿が望ましい。

長さは問わないが(質と独自性が問題、自然科学的内容である必要はない)、A4用紙 2-3枚を標 

  準とする。

  ・答案(レポート)をe-mailまたはフロッピーでも提出し、公開OK(記名あるいは匿名で)と

        記してあれば、後に「水の広場」Web-pageにアップロードします。

    積極的参与を期待しています。

 

● 試験の答案とは別に、「クラスについての総合コメント」(A4白紙/クラスで配布する)を同時に

    提出してもらいます(記名)。

クラスについてのコメント(新たに学び得たこと、クラスへの意見/要望・批判・改善提案、決意、

  疑問・・・)、

  どんなことでも5行以上書いて提出して下さい。内容如何に関わらず10点あげます。

● また、FD主任からの依頼により、「授業効果調査用紙」(TES)に記入して提出して頂きます(無記名)。

     3/1に提出または、係の人に渡すこと。

 

●成績の付け方

課題 I  「川と人間生活」 15

課題 II (メデイア情報から水と人間の問題を考える):15%

・最終試験:25%

VTR(「たけしの万物創世記」、「ワトソン「水の惑星」」

  「150億年の遺産」「琵琶湖の里山」についてのコメント):20%

・野川レポート:10%

・クラスへの積極的関与(Active participation) *: 7%

・クラスについての総合コメント:10%

(Option課題 「地球カレンダー」計算とコメント ボーナス点 5%)

   http://subsites.icu.ac.jp/people/yoshino/earthcale.html 

   合計::95+7%

 

Active participationとは? アンケート・コメント用紙の提出、プレゼン、発言、

 レポート公開などを+に加味する。平均を+7とする。

 

 

                                   吉野輝雄 yoshino@icu.ac.jp