有機化学の学び方 (私見)

                          吉野輝雄

 

有機化学を学ぶ目的

●一人ひとりが有機化学の学びを通して有機物質の特性(構造、性質、反応)を理解し,役に立つ知識(化学における自然観を広げ,他の学問分野にも生かせる知識、また、人間生活を豊かにする知識)を身につける。

●物質間の関係を成り立たせている自然法則を知る(簡単な分子から生体を構成する複雑な分子間に働く弱い相互作用から強い作用、さらに分子構造の変換=化学反応を支配する法則を学ぶ)。

●成績,卒業単位の充足のために学ぶとすれば、学ぶべき知識の多さのために苦痛になることが必至。知識と知識の間を結ぶ発展性(広がり)と法則性(普遍性)をつかむように心がけながら学ぶことが重要。

●主体的な学びを!  学びが楽しくなり、知識が生かせるまでに。

 

 

Quiz & Question(Q & Q)の目的    最終試験の目的

有機化学(に限らないかも知れないが)を学ぶことは:

 外国の町(言葉も地理も分からない)を歩いてその町(組織、法律)と人々の生活(文化、習慣、活動など)を理解するようなもの。

 すなわち、多様な有機分子の構造、性質、反応性と反応機構(メカニズム)、生命体における役割、人間生活への応用と問題性などを理解する。

 

・講義:初めは,ガイド付で案内する(いわば、テキストに従って講義で/地図を見ながらガイド付きで町巡りするようなもの)。(60分)

・クイズ:一人でブロック毎に歩いてみる(追体験学習)。

  ガイドは、そばにいて間違えた場合には正しい道を示す。

・コメント・質問シート:ガイドの説明について不明なところや質問を毎回出す機会を設ける。

・回答・説明:次の回に、コメント・質問に対する回答をする。クイズの解答は、答案の提出次第。

・最終試験:一人で目的地(問題)まで辿りつけるかを試す(オリエンテーリングのようなもの)。

 

*講義に欠席することは何を意味するか考えてみてほしい。

 

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