21世紀は「水の世紀」

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1. 今、地球上に何が起こっているのか?

 

 「20世紀の戦争が石油をめぐって戦われたとすれば、21世紀の戦争は水をめぐって戦われるだろう」。1995年、世界銀行の環境担当副総裁が刺激的な警告をした。

 20世紀は「石油の世紀」であった。大国は石油の利権をめぐって争ってきた。ところが、21世紀は「水の世紀」になるといわれている。爆発的な人口増加とともに水不足が深刻化、奪い合いが激しさを増すというのだ。人間が必要とする水の量と利用可能な水の量とのギャップは、世界中の多くの場所で広がりつつある。今、地球上で起こっている水不足が引き起こす問題として@食料生産の圧迫、A水生環境の悪化、B水をめぐる紛争の3つを取り上げ、水資源問題の深刻性を提示する。

 

@ 食料生産への圧迫

 農作物の生産は極めて大量の水を使う活動であり、全世界での水の使用量の65%を占める。1トンの穀物を生産するには約1,000トンの水が必要であり、毎年9,000万人ずつ人口が増えるとすると、それを賄うには、毎年270億立方メートル、すなわち黄河の年間流量の約半分の水が余計に必要になる。しかし、汲み上げ過剰による地下水の枯渇がインドのパンジャブ州や中国北部など、世界のもっとも重要な穀物生産地帯で起きており、汲み上げ量を増やすことは困難である。また、アジアの河川の多くも既に取水過剰の状態にある。しかし、この危機はまだ十分には認識されていない。水収支のマイナスは1年に1,600億トン。穀物1トンを生産するために水は1,000トン必要とされる。だから、これは穀物に換算すると1億6,000万トン分で、4億8,000万人を養う量に相当する。

 穀物輸入は、形を変えた水の輸入ともいえる。実際、北アフリカから中東にかけてほぼすべての国で水不足が進行、穀物輸入が急増している。これらの国が一昨年輸入した穀物を水に換算すると、実にナイル川の年間水量に匹敵する。

 このように、地域の水不足は、国際的な穀物価格の高騰にはね返り、国境を越え世界中の国の深刻な食糧危機につながる。

 

A 水生環境の悪化

 増大する水の需要を満たすため、世界の至るところでダムと川の分水路の建設が行われてきた。このような水の管理により人類が便利な生活をえた一方で、河川の生態系は大きな影響を受けている。例えばバングラデシュのガンジス川デルタでは、上流での分水の多さのため、乾季には海に注ぐ淡水が不足し、塩分の侵入によって貴重なマングローブの森や魚の生息地が損害を被っている。また、鉱山からの排水、都市排水、産業排水などによる水質汚染の問題もアジアの各地で起きている。これらは地域経済にも大きな影響を与えている。

 水生環境の悪化は、他の環境問題によって引き起こされることもある。例えば、過剰な森林の伐採は、水が地下に浸透する機会をなくす。これは洪水を引き起こし、貴重な表土を流失させるだけでなく、河川の汚れと生態系の破壊も引き起こす。このように森林も海洋も大気も水の循環システムの一部であり、このシステムを一度壊してしまうと、それを復元することは非常に困難である。世界の水需要の70%は農業用水であるが、生活用水も不足している。現在、きれいな水が手に入らない人は25億人にのぼる。そして、世界ではきれいな飲み水がないために、毎年200万人の子供が下痢などで死亡している。世界保健機関(WHO)は、世界中で母乳育児を奨励しているが、アフリカではかなりの数の母親がエイズに感染している。そうした場合は、エイズの感染を防ぐために、人工乳を進めているが、水が悪いために、下痢にかかってしまう。水生環境の悪化により「下痢で死ぬか、エイズにかかるか」の選択を迫られ、貴重な生命が日々失われている。

 

B 水をめぐる紛争

 今や、戦争より、水によって家を追われる人の方が多い。国連環境計画(UNEP)や世界銀行などで組織する「21世紀の水に関する世界委員会」は昨年末に発表したリポートによると、河川流域の水危機による「環境難民」は1998年、2,500万人発生し、初めて「戦争難民」を超えた。水による難民は2025年までに1億人に達すると予測されている。

 淡水は常に奪い合いになる性質を持っている。水源をめぐる紛争に詳しいパシフィック研究所(米国・オークランド)のピーター・グレイク氏は「有限で、代替物がなく、だれにとっても絶対に必要なものだからだ」と説明する。水の需要増につれ、河川を共有する国の間で、水をめぐる紛争の危険性は高まっている。ヨルダンの故フセイン国王が「将来の中東の戦争は水をめぐって起きる」と予言したように、事実、過去にイスラエルとシリア、インドとパキスタンの間で水の利用をめぐる紛争が起きている。また、水の効率的利用を目指す開発プロジェクトが、富裕層と貧困層との水に関する不平等をもたらすこともある。懸念されるのが地下水の枯渇だ。今世紀後半に電動ポンプが登場、くみ過ぎで雨水による補給が追いつかなくなった。地下水位の低下は、中国、インド、中東から米国まで広がる。例えば、都市に水を供給するための深い井戸が地下水面の低下をもたらし、農村部の貧しい人々が使っている村の井戸が涸れた例がある。代替品がない水をめぐる紛争が頻発して、世界の安定を脅かす恐れがある。

 

 現在、世界の主要河川の半分以上で枯渇・汚染が深刻化、農業・工業用水、飲用水などを川に頼る流域住民の健康や生活が脅かされている。大河川で健全なのは流量が大きく開発が進んでいない南米のアマゾン川とアフリカのコンゴ川ぐらいである。

 世界の水需要は今世紀半ばと比べて3倍になった。収入増に伴って水需要も増え、人口増をはるかに上回る。世界各地で既に供給が需要に追いつかない状態になっている。それにもかかわらず、「21世紀の資源問題で、最も軽視されているのが水だ」と、環境問題を専門とするワールドウオッチ研究所のレスター・ブラウン所長は断言する。水不足が社会不安を生み、地域の安定を脅かすことは明確であり、水資源問題は21世紀を担う私たちが避けては通れない問題である。

 

 

 

2. 人間は・人類は何をすべきか?

 

 1970年代以降、国際社会の環境問題に対する関心が高まり、1977年に国連で初めての水会議が開催された。1987年に「持続可能な開発」を世界に提言した国連の報告書の中で、水問題が国際的問題として取り上げられた。その後1992年1月に、水と環境について広く議論を行ったダブリン会議が開催され、さらに1992年6月ブラジルのリオデジャネイロで開催された「地球サミット」において、淡水資源の確保が主張された。

 1990年代に入ると、頻発する干ばつや砂漠化、世界各地で発生する大水害、水質の汚染などの水問題に対する国際社会の取り組みが不十分とする認識が、世界的に広がってきた。この頃から有限な水資源が誤って管理されているという認識も広がり、国連を中心とした取り組みだけでなく、世界の水問題の解決に向けて水関係のあらゆる分野の専門家、あらゆる水の利害関係者が共に活動する仕組みが求められてきた。このような情勢の下で、国際水資源学会が、横断的で総合的な水の国際シンクタンク「世界水会議(WWC)」の創設を提唱し、96年に発足した。同じ年、各国政府や国際機関、既存のネットワークを結ぶ事務局的な組織を目指して「世界水パートナーシップ(GWP)」も発足した。

 両者は3年に1度「世界水フォーラム」を開いており、昨年、2025年を予測する「世界水ビジョン」を発表した。この2組織に、水問題全般を論じ合って11年の歴史を持つ「ストックホルム水シンポジウム」を加えた三つの組織が、いま、世界の水問題の中核を形づくっている。「研究者、実務者、行政、そしてユーザー。すべての参加による対話」「政治、経済、環境のリンク」「水をめぐる連帯」など、セクター間の垣根を取り払った「統合的水資源管理」をどう実現するかがいま、世界の水問題の中心的なテーマである。

 このように、国際社会では水資源に対する取り組みが活発になってきている。しかし、水問題の難しい点は、水が豊富にある国と絶対的に不足している国、先進国と途上国、水源を隣国と共有している国と水源の競合がない日本のような国、それぞれの課題が大きく異なり、他国で成功した事業などの単純な模倣が通用しないことである。常にそれぞれの地域や状況にあった対策を考えなければならない。

 これまで人類は、水需要を満たすために新しい供給源を次々と開発してきた。しかし資源に限りのある世界では、このやり方は立ち行かない。水をめぐる問題を解決するには、国家間、多国間での条約をはじめとして水の利用に関する公平な取り決めを様々な場面で確立すると同時に、持続可能性の基準を考慮する必要がある。この基準に従えば、地下水の汲み上げ量は自然の再補給量を超えてはならない。また、川に関しても、生態系の必要を満足させるための最低限の流量を確保することは、漁場やデルタ地域の経済、地域住民の健康などを守る上で極めて重要である。

 持続可能性の基準を満たすには、環境税の導入、水利用効率の高い灌漑設備を導入した農家への税削減など、水をもっと効果的に使い、もっと合理的かつ公平に配分する必要がある。しかしそれだけでは十分でない。究極的には、人間の活動全体の成長速度を落とすことが必要である。「成長の限界」を考慮にいれた「持続可能な水利用」を実現するため、豊かな先進国の国々が消費レベルを下げ、すべての国が人口の安定化に必要な条件を作り出すために迅速に動かなくてはならない。

 

 

 

3. 私たちは、今いるところで何ができるか?

 

 これほど深刻な水資源問題に対して、「水と安全がタダ」といわれてきた日本に住む私たちの実感は少ない。

 世界の陸地の年平均雨量は約850ミリなのに対し、日本はその倍の約1,700ミリも降る。水道も整備され、ダムなど水をためるインフラも、過剰なほどできている。世界から見れば、日本はきれいな水がいくらでもある国である。農業用水、工業用水、生活用水とも、ほぼ横ばいである。水田には、豊富な流水が養分を補給し続けるので、半永久的にコメの連作ができ、塩害もない。化石燃料はもたないが、「21世紀の資源」である水に関する限り、「国際社会で一人勝ち」といってもいいほど恵まれている国といえる。

 しかし、考えなければならないのは、日本は大輸入国だという事実である。大量の水を使ってつくられる農産物をはじめ、工業製品、木材などの多くを、日本は世界中の国々から輸入している。小麦1トンをつくるには4,000トンの水を使う。石炭などの採掘にも水を使う。つまり、様々なものを通して世界の水を大量に輸入していると言っても過言ではない。マクロ的観点からみれば、今、世界で起こっている水に関する様々な問題は、日本にも深く関わっている。日本の経済や社会は、この目に見えない大量の水の輸入によって成り立っているため、世界の水を守ることは日本の暮らしを守ることと同義である。

 東京は、一人が一日に使う生活用水は約300リットルにもなる。これはドラム缶一本半分の水に相当する。これほど使っていても、日本には水不足はこないだろうといわれてきたが、必ずしも安心とはいえない。2001年の夏、異常なほどの猛暑が続き、水の供給を心配し、節水などをした人も少なくなかったのではないだろうか。ところが、過ぎてしまえば昔のこと。今では忘れてしまっている人がほとんどではないか。現在、私たち日本人に一番欠けているのは水資源に対する危機感である。

 自分が不自由なく使う水があるという狭い視野で楽観視していれば、必ず近い将来「水危機」は自分たちの問題となって直面することになるだろう。各人が自分の問題として捉え、日常生活でできることから始める必要がある。水を流したまま歯磨きをすると3リットルの水を消費する。仮に、この授業を受けている1人が残りの人生60年で1日1回歯磨きをした場合、水を節水すれば約6万5000リットル以上もの無駄をなくすことが可能である。アフリカ人は一日に10〜100リットルの水しか使用しない。私たち、ひとりで極限的な水不足の状況にあるアフリカ人のおよそ15年分の水を節約できるのである。もちろん、節水した分が直接他の誰かに供給されるわけではない。しかし、国際的な視座で行動する“Think Globally, Act Locally”の精神こそ「競争の世紀」から「協力の世紀」の掛け橋となる私たち一人ひとりに求められているのではないだろうか。

 

 

 

4. 参考資料

 

(資料1)朝日新聞 朝刊2001年11月30日 ページ15

 「水の世紀」だといわれる21世紀には、水問題が最も重要なテーマの一つになるといわれている。ここ数年、分野ごとにばらばらだった知恵や情報を結集させるため、水問題を考える国際的なネットワークが次々に生まれた。だが水は、不足するほど需要が競合するため共同歩調をとるのは簡単ではない。

「世界水ビジョン」の予測

@ 途上国での人口増、経済発展による水使用量の増加で、全世界の年間の取水量は

3,800キロ立方メートル(琵琶湖138個分)から最大で5,200キロ立方メー 

  トル(同189個)に増える。

A 人口の増加で、工業・農業用水も含めた1人当たりの再生可能水資源は年間6,600立方メートル(1日当たり約1万8千リットル)から4,800立方メートル(同1万3千リットル)に減る。

B 水の分布は偏っており、約30億人が、1人当たりの年間水使用量が1,700立方メートル(1日当たり約4,660リットル)未満となり、日常生活に支障をきたす「水ストレス」にさらされる。

C 世界人口(約80億人)の半数にあたる40億人が水不足の国に暮らすことになる。

D これまでの食糧生産方法では、かんがい農地の面積は20〜30%増え、大規模ダムの建設と大量の地下水のくみ上げが必要で、急激な水不足と環境破壊が起きる可能性がある。

E 水利用効率の高まりで、かんがい農地面積の増加は5〜10%にとどまる場合は、水不足は激しくならないが、食糧不足と食糧の高騰が起きる。

 

 

(資料2)「世界の水問題」 http://www.idi.or.jp/vision/wwv-02.htm

 60億人を突破した世界人口は、2025年には80億人に達すると予想され、水不足や洪水などによる被害が増大し、地域によっては危機的な状況になることも考えられる。今後も人口増加等は進み、さらに深刻な事態が予想される。すでに水をめぐる国際紛争にまで至っている地域もある。

@ 水が原因で、年間500〜1,000万人が死亡

A 現在、アジア・アフリカ31カ国で絶対的水不足

 12億人が安全な飲料水を確保ができない

B 8億人が1日2,000カロリー未満の栄養しか摂取できない

C 2025年には48カ国で水不足

 急激な人口増加や工業等の発展に伴い、、下水道等の衛生設備の整備が追い付かない途上国を中心に水質汚濁が問題となっている。

@ 世界人口の50%には、下水施設が未整備

A 途上国における病気の80%の原因は汚水

B 水関係の病気で、子供たちが8秒に1人ずつ死亡

C 淡水魚の20%の種は、水質汚染により絶滅の危機

D 地下水の過剰汲み上げにより、砒素汚染が増加

 都市化による土地利用の変化や森林の伐採が、洪水時の流出量を増大させ、また、急激な人口増加の結果、氾濫の起こりやすい地域に多くの人が居住するようになり、洪水による被害はますます大きくなっている。2000年だけでも主な大洪水が5つあり、死者250名近く、被害者は数百万人以上になる。

 造大する水需要へ対応するために過剰な地下水のくみ上げが行われ、地下水位の低下や地盤沈下が世界各地で発生している。また、人間の様々な活動が地下水の水質に対しても影響を与えている。

 地球温暖化は、地球上の雨の降り方に影響を与え、地域的な分布が変化したり、降雨の量や強さに影響を与えると言われている。それにより洪水や渇水による被害をより大きくさせ、かつ頻発させる可能性がある。

 

 

(資料3)朝日新聞 朝刊2000年1月11日 ページ9

主要な国と地域の不足水量 (1990年代半ば)

           推定年間不足水量
   インド        104.0
   中国          30.0
   アメリカ        13.6
   北アフリカ       10.0
   サウジアラビア      6.0
   ――――――――――――――――
   世界の合計(最小値) 163.6 (単位・10億立方メートル)
 

四大文明発祥の起源である四大河川での水不足の現状

@ 黄河

長さ五千キロの黄河河口部の「断流」が282日を数え、史上最悪となった1997年は、農作物被害のほか、操業を停止する工場も現れた。公衆浴場や公衆便所は使えず、飲料水に困る人々は360万人に達した。「断流」は改革・開放直後の17年前に始まった。使用量の8割を占めるかんがい用水の急増、雨量の減少、貯水能力不足などが原因。「断流」と洪水、土砂のたい積、汚染の四重苦が黄河にのしかかる。

A インダス川

チベット高原を源泉にもつインダス川は、印パの紛争地カシミールに流れ込む。さらにインド、パキスタン北部の多くの川を合わせアラビア海に達する。下流のパキスタンは同水系にかんがい用水の多くを依存するため、インドが計画しているトルブル運河ダムに、水量の影響を懸念して反対し、1980年代から重要な外交課題になっている。一方、インドでは、10億人目前の人口爆発が水危機を招いている。河川水と地下水を合計した利用可能な水量は、国民一人あたりで55年に5,277立方メートルあったが、99年度は1,250立方メートルになった。また、人口集中などによる劣悪な水質は全国的な問題で、毎年、5歳以下の子ども150万人が下痢や肝炎、寄生虫病など、水質に関係する病気で死んでいる。

B チグリス・ユーフラテス川

シリアはこの2年間、通常の半分以下という記録的な雨不足で、地中海に注ぐオロンテス川の水位は大幅に下がったまま。シリア北部のユーフラテス川の水位は、上流のトルコで続くダム建設ラッシュのあおりで下がり気味。チグリス・ユーフラテス川の平等な水利用を、とシリア、イラクは訴えているが、トルコは水量の半分を使う大規模国土開発を推進している。また、中東和平の焦点となっているゴラン高原のシリア返還問題は、水需要の約30%をゴラン高原に依存しているイスラエルとの「水の安全保障」問題である。ゴラン高原から流れるヨルダン川の水利用には、この二国に加えてヨルダン、パレスチナが絡み対立を続けている。コストの高い海水淡水化計画が各国で検討されているが、問題の根は深く大きい。

C ナイル川

全長6,500キロのナイル川。源流域のウガンダ、ルワンダから河口部のエジプトまで10カ国にまたがる大河川は、2億5,000万もの流域人口を抱える。人口は、2050年には10億人になるとする試算もある。近未来に水質の低下、水の絶対的不足が避けられないという危機意識は、流域各国に広がり始めたばかりで、内戦やもめごとより水問題こそ最優先の政治課題である。

 

(資料4)世界水フォーラム  http://www.worldwaterforum.org/jpn/wwf03.html

21世紀の国際社会における水問題の解決に向けた議論を深め、その重要性を広くアピールすることを目的として、世界水会議(WWC)により提案された会議。

 世界の水問題

@ 水不足
A アクセスが困難な状態
B 水質汚濁
C 細分化された水管理体制
D 資金源の減少
E 政策決定における認識の不足
F 世界の平和と安全保障の危機

 

(資料5) http://www.asahi.com/nature/gp/200105d/200105d3.html

 地球サミットから10年後の2002年秋、「地球サミット2」(持続可能な開発に関する世界サミット)が、南アフリカのヨハネスブルクで開かれる。これから議題を詰めるが、欧州連合(EU)の案では、第一に、「経済的発展の基礎となる天然資源の保護」として、きれいな水、土地、エネルギーをあげている。世界の水需要の70%は農業用水であるが、生活用水も不足している。現在、きれいな水が手に入らない人は25億人にのぼる。

 水資源の豊富な日本では危機意識が低いのが現状である。2003年3月には、巨大な国際会議である「第3回世界水フォーラム」が日本で開催される。世界の水の危機を考える必要がある。

 

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