忍び寄る合成洗剤―洗剤から水をまもる―

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我が家のシャンプーはいわゆる「せっけんシャンプー」である。掃除、食器洗い洗剤を除けばほぼ「せっけん」を利用している。つまり体に直接触れるものは「せっけん」。そうでないものは「合成洗剤」。今回はこのごうせい今回はこの合成洗剤の特質と環境への影響を検証し、家庭レベルででの行動を見なおしたいと思う。

 

I. 合成洗剤とは

   そもそも合成洗剤とは何か。これはせっけんと比較するとその特徴が良くわかる。『魚にやさしいせっけんのすすめ』によるとその違いは以下のようにまとめられる。

 

となっている。つまり、せっけんが自然の産物に基づいて長い間人類と歴史を歩んできたことに対し、合成洗剤は開発からわずか半世紀しか経っておらず、その人体や環境への安全性は全く確立されていない。それにもかかわらず、われわれは華やかな宣伝に心をときめかせ、その「驚く白さ」のとりこになってしまうのである。はたしてこの全ての責任は、宣伝やネームバリューに踊らされる消費者にあるのであろうか。真相を多角的に分析するために洗剤メーカーのサイトを数社のぞいてみると、さすがに大手企業はそれぞれ「環境報告書」を掲載している。例えばK社の洗濯洗剤は2001年に従来の製品よりも30%の界面活性剤削減をうたい(しかし界面活性剤を手放す気はないらしい)、L社は植物油から生まれた生分解性の高いα-SFの開発を誇っている。それぞれが環境に配慮した優良商品であることを掲げている。しかしもう少し検索を進めていくと、上記の企業が掲げている安全宣言も、消費者には知り得ない危険性を示唆するページがあった(『安全な洗剤?〜』)。記述が長いので要約すると、合成洗剤の安全性を高めようと安全な原料を用いても、洗浄力などのために化学的に操作すれば必ず悪影響が出るという。

 

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