まとめ・人間と水との関係

                               吉野輝雄

 

・水から生まれた人間は,生物としても生活を営む上でも水と無関係ではいられない存在である。

・水なしでは1日も生きていられない人間は,誰も水に無関心ではいられない。

・人間の思想(哲学)は,「万物の根源は水である」と唱えたターレスに始まった。

・水は自然科学的の観点から見ると“異常な”物質で,それが身近な自然現象を見直すことにつながるので誰の興味もひき起こす。

・水は,この地球環境を成り立たせている最も基本的な物質の一つである。

・人間は,世界中どの地域でも水(海・川・湖・地下水)に依存しながら生活している。

・人間活動の結果が水(海・川・湖・地下水)に環境汚染として写し出されている = 地球環境問題。

・水に人間の未来がかかっている。

 

結局,水と人間とは不可分の関係にあるという事実から,水を通して人間に共通の課題を多角的に考えることができる,という水の『特性』が浮かび上 がってくる。

環境教育の専門家たちはベオグラード憲章の中で,環境教育の目的は「人間同士や,人間と自然の関係を改善すること」にあるという確認をし,「自然に 対しても,利用し克服する対象から,多様性を受け入れ支え合う関係へと変えること」が課題であると言っている。

宇井 純氏も「最も身近にあって最も貴重な物質である水の挙動を調べ,水とのつき合い方を考えてみることは,人間共通の課題,とりわけ自然環境の問 題を考える最適な入口の一つとなる」と述べている。

私も、「自然の化学的基礎」(NS III)を通して、水という最も身近な物質をとりあげながら人間と自然との関係について自由に考えてみたいと思いながら25回余のクラスに臨んで来た。話 したいこと、取り上げたいことは尽きない。水の問題は人間の問題と同じく永遠の課題だからだ。

皆さんがこれからも新聞、雑誌、TV, Internetを通じて水と人間に関心を持ち続けていってほしい。

 

参考となるHP:

USA Environmental Preotection Agency(EPA)  Office of Water

    http://www.epa.gov/OWOW/

Facts About Water http://www.watervending.com/h2ofacts.htm

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