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東京都の環境汚染調査
私はたまに多摩川に釣りに出かけるのだが、その汚さには本当にびっくりさせられる。ゴミも非常に多いのだが、その水自体が汚れていて、水深5センチも見えない。こんなことでは、魚も住めなくなるのは日を待たずにしても明らかである。そうなればもちろん人間もその水を使って生活しているのだから、生きていくことが不可能になるだろう。そこでいま河川はどのように汚染されているのだろうか。
東京都の環境汚染調査(http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/1999/03/6093G300.HTM)によると、その水は、やはりダイオキシンやコプラナーPCBに汚染されているいる。しかし注目すべきは水中の泥などの濁りを除去した水を分析したところ、ダイオキシン類が大幅に減少し、ダイオキシン類で約99%、コプラナーPCBで約97%が除去されたということである。このことから河川水において汚染物質の大部分が水中の泥などの濁りに結びついた形で存在しているということになる。
これをどう対処すればいいのだろうか。一時しのぎの方法ならたくさんある。たとえば河川の泥を除去するとかである。しかしそのあとどうするかである。その泥をどこかに置かなければならないのだが、そこからまた汚染が起こってしまう。環境問題は根本的に見直さなければならないと言われ続けてきたが、もう手遅れであるという感もなきにしもあらずである。しかし何事も一から始めなければ始まらないのである。さまざまな研究所でダイオキシンやPCBの除去が研究されている。サケの白子(精巣)から抽出したデオキシリボ核酸(DNA)が、環境ホルモンのダイオキシンやPCBの除去に効果があることを、北海道大学院地球環境研究科の西則雄教授(生体関連高分子化学)グループの研究で明らかにした。(神戸新聞 1999/9/16 http://village.infoweb.ne.jp/~fwgk8572/tcdd/tcdd971024.html#tcdd-koube990916 )西教授らは、サケの白子からDNAを容易に抽出できることや、DNAが分子構造上、ダイオキシンやPCBと結合しやすいことに着目し、白子のDNAに紫外線を照射するという方法でDNAを水に溶けにくくしたうえでフィルターに加工したり、ガラス玉などの表面に付着させたりした。このフィルターなどをダイオキシンやPCBの水溶液に入れると、濃度などによって異なるもののダイオキシンで80%が除去されたケースもあるなど、効果があったという。しかしこのような研究を待つばかりではだめである。我々一人ひとりが何かを始めなければならないのである。個人個人でまず努力してできることはできるだけ水を汚さないということである。例えば食器を洗うときに中性洗剤を使わずにせっけんを使うとかである(http://ha2.seikyou.ne.jp/home/ikasas/k-1000sekken.html)。でもこれではやはり水のありがたさというものが本当にはわからないのではないだろうか。
次のような方法はかなり無謀かもしれないがどうであろうか。それは水道水を川の水そのままにして各家庭に送るというものである。そして各家庭でその水をきれいにし使うのである。そうすれば水をきれいにするのにどれだけ苦労があるかを知ることができるし、その苦労を知れば水を汚すこともなくなるのではないかと思う。さらに我々は水を使いすぎである。水を使うから水が汚くなるのである。蛇口をひねれば簡単に飲める水がでてくるから安易に水を使ってしまうのであって、飲めるまでに苦労がかかれば、本当に必要なときにしか水を使わなくなるのではないだろうか。
我々は環境問題に意識を持ち始めたに過ぎない。そこから何をはじめるかは個人の考えによっていてはいけない。皆が考えをそろえて同じ目的のもとに取り組んでいかなければならない。水は生きとし生けるものが必要なものである。その水を大切に使っていくのは地球上の生物として義務である。したがって我々は水に対してもっと意識を高め、自然にはずれないように使っていかなければならない。
参考資料
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/1999/03/6093G300.HTM
http://village.infoweb.ne.jp/~fwgk8572/tcdd/tcdd971024.html#tcdd-koube990916
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/ikasas/k-1000sekken.html
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