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水の危機
1.今、地球上に何が起こっているか・情報が伝えている事は何か?
普段私達が何気なく使っている水。その水が今、危機に陥っている。地球上にある水の大部分(97.4%)は海水であり、淡水の大部分(99%)は遠方の氷雪である。そして利用可能な淡水は全体の0.01%(約9000立方キロメートル)しかない。それにもかかわらず、1900年から人口は3倍に急増、水の消費は6倍に増加。過去20年で人口は18億人増加し、一人当たりの水は3分の1に減少している。現在、人口の約1割(5億人)が極度の水不足に苦しみ、慢性的な水不足に悩んでいる人は人口の1/4にも上る。
水不足の主な原因としては、人口増加による水需要の急増、工業化による工業用水の増加があげられる。前述のように、世界の人口は急増している。それに伴う水需要と食糧の増産が要因になっている。一人当たりの使用量では、アメリカがトップで、カナダ、オーストラリア、ロシアなどCIS(独立国家共同体)、日本、メキシコの順。もし世界中の国が、アメリカ人と同じ量を使えば、地球全体の水の需要は供給量を上回ってしまう。中国では、北京を含む北部の多くの都市で深刻な水不足が生じている。今世紀末までに、約六百五十の都市のうちの約七割で長期的な水不足となることが予測される。もう一つの要因は工業用水の増加である。河川、湖沼の水は量的に農業用、工業用に優先して廻され、地理的に見ても、飲料水のための取水はその後の事となっている。生存に絶対必要な飲み水としての1人1日あたり約1.2水よb熕カ活用水としての300を先ず確保するという事になっているが、少量で良いから良質の水を飲料用として優先的に確保し、その後農業用、工業用に廻すという順序は、現状では難しくなってきている。その他の要因としては、生活レベルの向上による生活廃水の急増、開発・都市化による水源の破壊、また、ダムの開発などがあげられる。
水不足が深刻化するにつれて、水をめぐる紛争も増加している。21世紀は、石油や核に代わって、水が国際紛争の火種となるだろうとの予測もされている。ロイター通信のパレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区で起きているパレスチナとイスラエルの確執によると、和平プロセスが進む中で、水利権は依然としてイスラエルが握っており、十三万人のイスラエル人居住者が八〇%の水を使うのに対して、二百万人のパレスチナ人が使えるのは残り二〇%に過ぎない。このため多くのパレスチナ住民は、井戸で飲料水をくんだり、雨水をためて洗濯などに使ったりするなど依然、不自由な生活を強いられており、不満が高まっているという。水をめぐる反目は、ここだけではない。ナイル川流域のエジプト、スーダン、エチオピアの間でも火種がくすぶっている。さらに、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)など洪水や干ばつに苦しむ国も多い。地球の水は今、いろんな面で危機に直面している。今後も、人口増加とそれに伴う食糧増産、さらに工業化と経済発展に伴ってさらに激しいペースで水需要が増加するみこみで、中近東、中国、中央アジア、アフリカ諸国では向こう25年間で人口が倍増、水供給が破綻し、アフリカ諸国、エジプトなど複数の国が一つの水源に依存している地域では武力衝突が起きる。地球温暖化は水不足に拍車をかけ、雨量の減る地域は水不足、雨量の増える地域も洪水により水不足が生じ、2025年には世界人口の2/3が水不足に陥るだろうと予測されている。
2.人間は・人類は何をすべきか?
地球上に存在する水の量は限られている。それをどのように使うかは私次第だ。もし、仮に1人1日1トンの水を使うならば、およそ250億人が生きられる。しかし実際には、工業用水を含めて、日本人は一日に3トン、アメリカ人はなんと6トンもの水を使ってい る。もし世界中の人が毎日3トンを使うと80億人、6トンならば40億人しか生きられない。現状の世界の人口は60億人。しかし、先進国の現状の水消費はすでに破綻している。アフリカ人は一日に10〜100リットルもの水しか使わない。これは先進国の100分の1にしかならない。人間は限られた水の中で生きていかなければならなく、さらに、この水で人間だけではなく、地球上のすべての生物が生きていかなければならない。水を使いすぎる先進国の人々、その一方で水不足に苦しみ、戦争を起こす人々がいる。私達は今、水の使い方について真剣に考えなければならない。さもなくば、人間はおろか、その他すべての生き物さえも、乾きによって命を落としかねないのである。
3.私達は、今いるところで何ができるか?
このように、今世界では水不足がかなり深刻な問題となっている。私達は日本にいる限り、今のところは水に悩まされることはない。しかし私達にとって水は必要不可欠なものであり、たとえ食物があったとしても、水がなければ人は一週間で死んでしまう。私達が普段目にしないところでは、水の危機が深刻化され、その水を無駄使いしているのは、まぎれもなく私達だということを認識しなくてはならない。そのことをすこしでも頭においておくだけでも、水の使い方に影響がでるだろう。具体的な水の節約方法としては、風呂、洗たく、水洗トイレ、洗面、炊事、洗車、庭の水まきの見直しなどがあげられる。風呂に入るのは世界のたった2割の人だけ、世界の8割の人は身体も服も川で洗うのだ。水の節約と同時に、水を汚さないよう心がけることもわすれてはならない。水は人間だけが使っているのではない、地球上のすべての生命が利用しているのだということを。
4.参考資料
http://www.chikyumura.com/1bu/15mizusi.htm http://www.yomiuri.co.jp/osaka/int/int0901.htm http://www.gkb.co.jp/syokuclub/library/mizu/fortion1.htm http://www.fusion.isp.ntt.co.jp/wnn-c/tokushu/98-7/water.html
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