1.実験の目的


 「ミルククラウンの研究」と銘打った今回の実験の目的は、次の2つを検証することである。

1.水でもクラウンは出来るのか

 これは、参考にしたインターネットサイト「ミルククラウンを撮影しよう」では、ミルクを容器
に1mmの深さに入れてそこに上からミルクを滴下し、見事なクラウンを作ることに成功していた
が、それがもし滴下を受ける液体の層の薄さのゆえに、単に容器の底に当たったミルクが跳ね返っ
ているだけであれば、水の場合でも同様にしてクラウンが出来るはずであると考え、ミルクと水を
比較することにした。滴下を受けるミルクの深さを深くしてもクラウンが出来れば、容器の底に当
たったミルクが跳ね返っているのではなく、何か他の原因でクラウンが形成されていることになる。
 予備実験の際には水でも、滴下を受ける水の深さが1mmのときに、クラウン状のものが出来て
いた。そこで、液体を滴下する高さと深さを変えて実験を行なった。高さを変えたのは、滴下を受
ける液体の深さが深くても、高い位置から落として大きな運動エネルギーを与えてやればクラウン
が出来ることもあるのではないかと考えたからである。

2.水でクラウンが出来たとして、それとミルククラウンでは何か違いがあるのか
  もし違いがあるならば、その違いを作り出しているのは何か

 これについては予備実験で形状の明確な違いが見られたため、表面張力の違いではないかとの仮
説を立てた。そしてこれを検証するために、ミルクや水とは表面張力の違う、コンデンスミルクと
石鹸水を用いて実験した。

2つの目的のどちらも、きれいなミルククラウンを作るためにクラウン形成の原理を探ろうとした
予備実験に端を発している。



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