自然科学VII 実験付き自然科学入門                2001.12.6

 

生物学分野(担当:加藤)

-その2-

実験目的:カイコガの配偶行動と性フェロモンの働きを調べること。

材 料:カイコガ(Bombyx mori )の成虫。未交尾の個体。

    人工飼料により卵より飼育。飼育条件は25℃・長日日長(16L-8D)。この条件のもとでふ化から成虫まで約40日である。

器 具:ろ紙、ピンセット、眼科バサミ、筆記用具、シャーレ、プラスチック容器、時計(またはストップウオッチ)、ハサミ、マニキュア、線香など

期 日:11/6(火)、11/8(木)、11/13(火)

 

手 順:

(11/6)

1)配付資料を用いての講議により、カイコガの配偶行動と性フェロモンについて理解する。

2)あらかじめ飼育しておいた雄と雌を観察し、配偶行動についての理解を深める。

3)まず雌を1頭白紙上に静かに置き、雌の行動、特にフェロモン分泌行動を観察・記録する。

4)次に、雄のカイコガを取り出し、雌のいる白紙上に離しておく。距離は直線で20cmとする。

  そして、雄がどのような行動をとり、雌に接近して交尾に至るまでを観察する。

  特に雄の動きやはばたきに注目する。

5)さらに、雄の行動の軌跡、雌に到着するまでの時間を測定する。これは、異なる雄を使って、複数回行う。時間測定には各自の時計を用いる。用いた白紙は毎回新しいものを使うこと。使用した白紙は再度実験には使わないこと。

6)次回には前回の実験をまとめて班ごとに観察事項を発表する。発表にはシロアリでの実験の場合同様にOHPを使うので、早めにOHPシートの準備をしておくこと。

7)発表事項は、(1)雌の行動、(2)雄の行動、(3)雄の行動の軌跡と雌に到着するまでの時間、 (4)その他気付いたこと、とする。。

 

(11/8)

1)前回の結果をOHPを用いて班ごとに発表する。

2)特に、雄の行動についてその原因を考察して、仮説を考える。

3)匂い成分の証明実験、感覚器官の関与実験、はばたきの意味の解析など

3)その仮説を証明するための実験を行う。

 

(11/13)

1)続きの実験と締めくくりの授業。何を行うかは前回の実験をもとにする。

 

(注意事項)

・前半同様頭と目を働かせ、積極的に授業にかかわること。

・遅刻・欠席は減点の対象です。特に欠席した人は大幅な減点となります。注意!!

 授業に出なければこのクラスをとっても全く意味がありません。

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▼写真記録(内容は以下に示す通り)ページへ

パート1で実験に使ったヤマトシロアリのコロニー
パート2
写真1:フェロモンに反応して興奮するカイコガ雄を観察する。
写真2:雌がいなくとも抽出したフェロモン(しみの部分)に反応して興奮するカイコガの雄
写真3:プレゼンテーションの場面

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