0.先行研究概要
@「ユニバーサルデザインに配慮した音声ガイドの「聞き取りやすさ」評価法」
この研究では、高齢者や身体機能の低下した人にも配慮した、ユニバーサルデザインの
音声ガイド創出のための「聞き取りやすさ」評価法を開発した。
音声ガイドの聞き取りやすさについて
要因…音声を発生する機器・使用場所・使用者
要素…音量・帯域幅・周囲雑音 の三つの影響が大きいのではないかと判断、
これらを評価要素ごとに設定した水準で製作した音声を用い主観的評価を実施。
→本実験では、聞き取りやすさを決定する要素は音量と帯域幅であるという部分を参考に
A「自動音声コーパスにおける印象評定とその要因」
この研究は、自然な人工音声を作成するという目的で、
いくつかの学会講演を収録した音声データに対し実験者が印象評定を行い、
音声が人に与える印象とその要因を調査したものである。
1)使用された評定語:
たどたどしい 流暢な 単調な 表情豊かな 自信のある 自信の無い
落ち着いた 落着きのない いらいらした 緊張した リラックスした
大きい声 小さい声 かすれた声 裏返った声 こもった声
重厚な 軽薄な 若々しい 年寄りじみた 元気のある 元気の無い
聞き取りやすい 聞き取りにくい 生意気な 尊大な 鼻にかかった
高い 低い きっぱりした 優しい
2)分析方法
・評定語の中でもあてはまるとされた数が少ないものを削除
・「否定的印象-肯定的印象」「活動性」など、印象による分類(評定語間の関係による分類)
・音声の物理的特徴(客観的特徴)と印象(主観的特徴)の関係の分析
→本実験では、用いられた評定語、評価の集計方法、分析の際の着目点などを参考に
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参考資料
ユニバーサルデザインに配慮した音声ガイドの「聞き取りやすさ」評価法
<http://www.mew.co.jp/tecrepo/534j/pdfs/534_05.pdf>
自発音声コーパスにおける印象評定とその要因
<http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2004/fit2004program/html/event/pdf/59hattori.pdf>
日本音響学会 『音のなんでも小事典』1996 講談社ブルーバックス