2017年度 特別展の予定

特別展示室では、収蔵資料をもとにした企画展が、年に3回開催されています。テーマは民芸や考古学に関連したものが中心ですが、その他にも皆様に楽しんでいただけるよう幅広くテーマを選んでおります。

●「ICU図書館所蔵バンクス植物図譜4 」2017 年 4 月 4 日 (火) – 6 月 17 日 (土)

『バンクス植物図譜』は、1768年–1771年のキャプテン・クックの第1回世界探検航海に科学班の責任者として同行したジョゼフ・バンクス卿(1743–1820)が採集した植物標本、およびスケッチや水彩画をもとに出版された植物図譜です。バンクス卿は、植物研究者、探検家として活躍し、またイギリスの王立協会会長、王立キュー植物園の顧問を務めた科学のパトロンです。

当初『バンクス植物図譜』はバンクスらの帰国後1771年から84年にかけて、収集した資料をもとに原版を彫り、論文とともに出版される予定でしたが、諸般の事情により全点が完全な形で世に出ることはありませんでした。原版作成から200年を経て、植物学はもちろん、科学や歴史における学術的価値が高いことから、原版を用いた植物図譜が印刷されました。1980年から90年にかけて、イギリスの出版社アレクト社と大英自然史博物館の協力によって全743枚、限定100セットの彩色版画が出版されました。

国際基督教大学図書館は『バンクス植物図譜』の全点を所蔵しています。今回は、ニュージーランド部分から91点を展示いたします。あわせて18–19世紀刊行の『ボタニカル・マガジン』から、関連する植物画をご覧いただきます。大航海時代を経て、自国のために新種の有用な植物を求めた結果生まれた植物画をお楽しみいただけましたら幸いです。


Plate 445: Metrosideros excelsa Banks & Solander ex Gaertner

●「縞と格子」2017 年 9 月 12 日 (火) – 11 月 10 日 (金)

麦藁手 片口

●「紙の仕事 」2018 年 1 月 9 日 (火) – 3 月 9 日 (金)

日本の和紙は、楮、三椏、雁皮などの植物繊維を原料とし、千年の寿命を持つともいわれています。中国で発明され1400年前に朝鮮半島経由で日本に伝来した製紙術を改良し、奈良時代には確立したとされる流し漉きの製法は、長い繊維を粘液の中で均一に幾層にも絡ませる技術で、薄く柔らかいのに破れにくいという特性を生みました。軽くて加工もしやすいため、和紙は書画に限らず暮らしの中で幅広く用いられてきた素材です。風を防ぎほのかに光を通す性質を生かした障子や灯火具のほか、布の代用として身につけた紙衣や紙布の着物、紙縒を容器の形に編み漆で固めた紙長門、柿渋で貼り合わせ図柄を彫った染型紙、木型に貼り重ね鮮やかに彩色して立体の玩具にした張子など、和紙は様々に姿を変えて活躍してきました。
 今や世界中で文化財修復に欠かせない材料として注目を集め、ユネスコの無形文化遺産にも登録された和紙。このたびの展示では、当館の収蔵資料の中から、和紙を素材に用いて制作された工芸品と関連資料をご紹介いたします。和紙の持つ秘めたる力と造形の数々をお楽しみいただけましたら幸いです。

過去の特別展および公開講座のポスター

ポスター一覧

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